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命日  作者: 菜乃香
14/26

入院・・・5

 お母さんは、私に抱きついて言った。

 「明日香・・・お願いだから無理しないでちょうだい・・・。お母さんには明日香しかいないんだから・・・。」

 その言葉を聞いて、目に涙がたまった。

 お腹の上辺りが妙に痛いのは、手術をした後だろうと思った。

 生まれて4日後のときにやった手術と同じなら、長い線の傷跡が新しく残っているはずだ。

 この傷には、小さいころからコンプレックスを感じていた。

 (傷・・・長くなっちゃったなぁぁ〜・・・)

 そう思っていると、そばに立っていた看護婦さんが話しかけてきた。

 「こんにちは、明日香ちゃん。今日からあなたのお世話をする事になった、鈴木利緒(すずきりお)です。よろしくね。」

 「よろしく・・・お願いします・・・。」

 利緒さんは、とても綺麗な人だった。30歳前後くらいだろうか?

 半分見とれていた。

 「それと、明日香ちゃんにお友達が会いに来てくれてるわよ? さっきから入ってこようとしないんだけど・・・。命奈実ちゃんだったかしら? どうぞ。」

 「・・・・・・・・・・どうも。」

 めなが入ってきた。

 代わりに、お母さんと利緒さんは出て行ってしまった。

 若菜も気をきかしたのか、出て行ってしまった。

 めなの顔色はもとに戻っている。

 「・・・・・・・・・・。」

 「・・・・・・・・・・。」

 長い沈黙があった。

 別に話したくない訳ではないが、なんて言い出せばいいのかわからなかったからだ。

 先に口を開いたのは、めなだった。

 「具合は・・・だ、大丈夫? あーちゃん。」

 声はかすかに震えていた。

 「うん、大丈夫。ありがとう。それより、めなこそどうしちゃったの? 学校休んで・・・。」

 そこまで言って私は考えた。

 めなは下を見て震えている。

 私にはなんとなく・・・その行動の意味がわかったような気がして、ぞっとなった。


 なんだか怖くなってきた。

 今、めなに聞かなきゃ・・・。

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