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目が覚めたら洞窟の中でした。仕方がないので生活環境を整えつつ帰還を目指します。  作者: Jまる


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第14話 ルピナス級モジュールへの潜入2 特殊医療室方面

 第一医務室エリアから通路を進む。向かう先は特殊医療室だ。

 ただここで問題が発生する。

 特殊医療室はある意味で重要な場所なため防備が厳重なのだ。

 つまるところ……。


「あるじ様! 天井からタレットが出てきました!」

「もう認識されたのか。一回通路の奥に退避するよ」

「詠くん、あれ破壊できるか試してもいい?」

「いいけどたぶん無理だよ」


 そういうや否や鈴が炎の魔法を放つが、タレットに到達する寸前で霧散してしまう。


「やっぱだめかぁ。あれ術も無効化するシールドだよね?」

「そ。タレットのそばに小型の出っ張りがあるでしょ? あれがシールドモジュール。あれを破壊するか一時的に無効化しないとタレットにはダメージが入らないってわけ」


 シールドモジュールに対する対処方法は2つ。

 1つはエネルギー弾もしくは実弾などでとにかく攻撃してシールドの電力を消費させること。

 各シールドモジュールは本体からの電力供給を受けて設備や船体などを保護しているので、とにかく攻撃してシールドを損耗させることが重要となる。

 息つく暇もないくらい攻撃すれば一時的にシールドモジュールは電力が不足して本体露出状態になるのでその間に攻撃することができる。


 もう1つはシールドだろうがタレットだろうがとにかく無視して大ダメージを与えられる大型ミサイルなどをぶつけること。

 ダメージ値が一定数を超えるものならシールドとか関係なく機能を破壊できるだろう。

 ただし地上でやれば確実に大きな被害が出るのでお勧めできない。


「わかった。なら超すごい魔法ぶつけるよ」

「やめて! その魔法って大型ミサイルと何ら変わらないでしょ!? 私たちも巻き込まれるからね!?」

「ちぇっ」

「あっぶなー……」


 どうやら鈴は本気で大型ミサイル並みの魔法を放つつもりだったらしい。

 危ないったらありゃしない。


「あるじ様。大型ミサイル程度の威力の爆発なら簡単に防げますよ?」

「あはは……。気持ちはありがたいけど施設のほうがめちゃくちゃになっちゃうから……」

 

 雛が大きな盾を取り出してきて私にそう言葉を掛けてくれる。

 雛の防御能力はかなりのものがあり、本人が言ったようにミサイル程度の威力など簡単に吸収して周囲に被害を出さないといったこともできてしまえる。

 他にもいろいろとあるのだが、とんでもない防御性能を誇っているとだけ言っておこう。


「じゃあどうするのさ? 詠くんいい案あるの?」

「ないわけじゃない。ここにも警備課があるので武器庫があるはずなんだ。そこにならレーザーマシンガンくらい置いてあるだろう。設置型のタレットほど高性能高威力ではないけどね」

「そういうと思ったので探し出して持ってきましたよ。重かったです」


 言うや否や背後からさくらの声が聞こえた。

 振り返るとそこにはいくつかの弾倉とガトリング式レーザーマシンガン本体を抱えたさくらの姿があった。

 

「は、はやいね!?」

「設計図を確認してみたら保管所を見つけましたのでついでにと思いまして。大きなサイズになっても1丁持つのがぎりぎりでしたけど」

「たしかに。重そうだから持つよ」


 そう言ってさくらからレーザーマシンガン本体と弾倉を受け取る。

 弾倉はチャージ式のバッテリーで120発まで発砲することが可能だ。

 使い終わった弾倉は専用のチャージャーに入れておくことで再度充填することができる。


「あのレーザーマシンガンタレットは特殊存在対策用です。主には『アレ』対策ですが、私たちも痛いだけではすみませんよ」

「となると、雛の盾でガードしてもらいつつ隙を狙って射撃かな。ある程度向こうは発砲すると一定時間動かなくなるはずだからね」

「はい。タレットのチャージタイムがありますのでそれに耐えて120発まるまる叩きこんでください。それでシールドモジュールを一時的に無効化できるはずです」

「了解。じゃあ雛、行くよ? あいつがチャージタイムに入るまで頑張って耐えてね」

「えっ? えぇ〜!?」


 困惑する雛をよそに、私はレーザーマシンガンタレットの前に無防備に躍り出る。

 当然一瞬で覚悟を決めた雛が私の前に駆けつけシールドを展開し始めた。

 そしてすぐにレーザーマシンガンタレットはその銃身から甲高い音を鳴らしながら短い光線を何発も発射していく。


 ヒィィィィン シュンシュンシュンシュン


 何度もそのような音が聞こえてくると雛の展開するシールドが徐々に熱を帯び始めていく。


「ひぇぇぇぇ!? あるじ様〜! 熱いですうううう」

「ごめん雛。耐えて」

「鬼! 悪魔! 狐! 天使!」

「それどういう状況!? 褒めてるの貶してるの!?」


 精一杯な様子の雛の口からは罵詈雑言なのかよくわからない言葉が飛び出していく。

 ちらりと後ろを見ると鈴もさくらもハラハラした様子でこちらを注視していた。

 2人は今できることがないから仕方ない。

 しばらくそのまま続けていると、シールドは熱をかなり帯びてしまったらしく真っ赤になっている。

 それと同時にレーザーマシンガンタレットからの発砲音が消えていく。


「雛、休憩だ! こっちの攻撃ターンだ! いっけえええええ」


 攻撃が収まると同時にシールドの展開が終わり、同時にこちらのレーザーマシンガンを叩き込む。


 ジジ…… ジジ…… ジジ……

 

 こちらのレーザーが一発当たるたびに向こうのシールドが展開され、レーザーが消滅していく。

 タレット自体にまだ影響は出てないが、こちらの銃身が溶ける前には何とか終わらせたいところ。



 雛と鈴がすかさず打撃や魔法攻撃を追加で加えていく。

 よし、このまま押し切るぞ!

 

 ジジ…… ジジ…… ジジ…… カンカンカンカン……。


 残弾を確認しつつタレットの起動状態を確認していると、いつのまにかシールドモジュールの電力残量が切れたようでシールドが剥がれタレットが露出していた。

 

「よしっ!」

「追加で魔法攻撃だー!」

「リロードの隙を埋めますよ!」


 カンカンカンカン…… ドンッ。

 

 総攻撃を加えていると軽い爆発音と共に煙を上げるタレットは緊急回収されたようでその場から引っ込んで撤去されてしまった。

 これで先に進めるはずだ。


「とりあえずタレット1基はどうにかなった。まだあるはずだから注意しつつ進もう」


 タレットの排除を確認した私たちはそのまま特殊医療室を目指して通路を進むことにした。

 途中何回か同じようにタレットが現れたが雛の悲鳴を聞きつつ反撃を加えることでなんとか撃退。

 ついには特殊医療室にたどり着くことができた。


「んじゃいくよ。みんな」

「はい」

「はーい」

「うん」


 3人の返事を確認し、私は特殊医療室を書かれたドアを開ける。

 直後……。


『特殊医療室に侵入者を確認。ガードロボは至急特殊医療室に向かってください』


 そんなアナウンスが流れ、赤色灯が光を放ちながら回転を始めた。


「急ぐよ」


 さすがに今の状況でガードロボとは戦いたくないので急いで雛菊と接触しなければ。

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