頭痛
掲載日:2024/07/06
やっかいでした!
首のつけねと肩のあいだからよじのぼってきて
脳天を貫くように疾走るのだとか
わしづかみにされた水風船みたいに
脳みそをどっくんどっくん 脈うたせるのだとか
どちらかというと偏頭痛に類するやつなら
それなりに耐えられる
痛みのおおきさは耐え難いほどだったとしても
耐えかたを知ってる痛みだから
痛むことじたいを どってことないって
強がってしまえば
猫がひざのうえに座りこんでいるみたいに
すんとしていられるんだ
だけど こいつはちがう
偏頭痛なんかじゃなくて おでこのまんなかを
オレンジの皮に爪と指を立てて
ばりって引き裂くような
あんまり経験したことのない痛み
痛みのおおきさはほんと
たいしたことないのかもしれないけど
ぼくはこの痛みをよく知らなくて
とうぜん どうやって耐えたらいいのかなんて
想像もつかない
唐辛子で真っ赤なカレーを食べても
汗ひとつかかないで へいきな顔してたひとが
ほんのちょっとのわさびで涙目になるみたいに
ぼくはすっかりまいってしまって
頭痛に悩まされてるのを
まわりに悟られるのもかまわずに
濡らしたタオルをしぼって おでこにのっけたんだ
慣れないタイプの頭痛って やっかいだよね
偏頭痛のほうがまし。










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