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体験 ホラー小噺  作者: せろり
6/10

海辺のあれこれどれそれ

某踊る大捜◯線の映画やってるのでちょいと

レインボーブリッジ封印できません!を置いておきましょうか。


前からちらっと友人知人にはお話してますが、我が家の家系が母方が霊媒師というか、神道系拝み屋もどき。

父方が大工さんなのです。

うちの大おじいちゃんは東京タワー建てた!が自慢で、爺さんたち(なんや知らんが父方には3人爺さんが居るんすよ。わたしの爺さんはなので4人おるっていう謎)は虎の門病院建てた!が自慢でして。

まぁ、大工の与太だと思ってくだされ


大工というか、建築屋ってのはどこかの会社に所属するゼネコンタイプというか、受注先から更に下請け、子請け、孫請けと下に下にと仕事が斡旋される傾向がありまして、それぞれの会社にさらに所属ではないのですが、親方衆がいて、お仕事をぶん回すんですね。この辺は日本建築業界の闇深い部分なので割愛しますが…。詳しくないから説明しにくいっていうのもあるけども。


ジジィの仲間にレインボーブリッジ掛けた親方衆が居るんですよ。

しょっちゅうレインボーブリッジ封鎖できましぇ〜んをネタに飲む陽気な爺さんなのですが、この爺さんの後継な息子氏(当時は職人かな?)ちょこっと見える人なのです。

うち母方がちと独特なので、わたくし中卒と同時に結婚させられそうになり、いやおれ高校生なりたいし!と爺さんたちを頼って養子縁組してるんですが、一応孫だけど娘という謎ポジションでして。

家業のお仕事仲間にはご挨拶かわりに酌をさせられるという今で言うならならアルハラwも割とあったんす。

まぁ酌すりゃぁ、小遣いくれるんでハイぃ喜んで〜!と酒宴には勇んで乗り込んでましたがw

で、なんの流れだったか

レインボーブリッジ作ってる時から職人が体調不良が続くんだ、との話になったんだったと記憶してます

んで、それこそ大昔ならこういう工事の時は人柱起てて祈念してたなぁ、なんて話になりまして。

後継息子氏がそこで

いや、あの場所は出るんだ…なんて始まったわけです。


晴れてるのに夕暮れ時から河から霧が上がってくる時に、規則正しい行進の足音がする、とか

仕事終わりの一杯を仮設事務所で嗜んでると、どこからか嗄れたおばさんの声で帰れ立ち去れ往ねと耳元で囁かれるとか


河で立ちし☓☓☓☓をしてると、波間というかさざ波の間から鼻から上だけのオッサンに睨まれた、だとか

河の中ほどに無人の小さな島があるんですが、そこから小舟が来て、途中で消えた、とか…まぁ枚挙にいとまがない目撃談が作業員仲間ではあったそうで。

大手ゼネコンの鳴り物入りな工事だったのもあり、かなり箝口令が引かれたそう。

それでも不気味な目撃談は無くならなくて、後継息子氏、やだなぁ、行きたくねぇなぁと尻込みしながら工期を熟してたんですと。

ある日、サクッと仕事が終わり、やぁ明日からはここにしばらく来なくて済む!とホクホクと帰ったんだそう。

さて、お疲れビール!と思いながら車を走らせてると、大事な商売道具を忘れてきた事に気がついたんですね

あー、やべぇ、他の現場に行くのに困る!ととんぼ返り。

まだ現場事務所に人がいる!と喜んで駆け込んだら、誰もいない。

監督見回りかな?と思いつつ、道具を持って車止めへ。歩きながらなんとなく首筋がゾワッとしたそうで、振り返ったんだと。

薄暗がりの中、河の流れが真っ黒で、それでもビルの明かりでテラテラと光ってて、こんな感じの夜景を彼女と見たいなぁなんて思った時だったそうです

ゆらゆらゆらゆら、川面に白い筋が立ち込めて、なんだろ?と目を凝らしたら

数え切れない程の青白い腕が『おいで…おいで…』とするように蠢いてたそうで。

やー、人間マジでビビると悲鳴も上げられないんだねぇ、なんて話してくれたことを思い出しました。

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