ギャル子
私の名前は乃木屋 瑠子オタクです。
中学の友達がゴリゴリのオタクで影響されてこの道に入りこんだの。漫画、アニメ、投稿小説、BLなんでも好き。周りにオタク女とか言われても気にしない。友達がいたから。語尾に『ですぞ。』なんて付けてたりもした。楽しかった。
高校に上がる時に引っ越す事になって友達とは離れ離れに。これはマズイと思って高校デビューする事にしたの。
ボサボサで目が隠れるくらいの前髪、瓶底みたいなメガネも辞めたよ。
髪色も金よりの茶色にして、スカートの折り返しも四回にして、ブラウスのボタンも三つ開けてみました。
全部オタクの時に調べたギャルの一段控え目っていう感じにしてみたの。
◇◇◇
「乃木屋瑠子で~す!よろしくね!キラッ!」
自己紹介で精一杯のギャルを演じてみたの。大好きなアニメの主人公ギャルがやるキラッ!も付けて。
一瞬シーンとなったが
「可愛いい!友達になって!」
そう言ってくれた子がいました。
八条二葉さんという天使みたいな子。
そこからはクラスに受け入れてもらえた気がする。
女子からは「何読んでる?(BL)」「休みの日どこ行くの?(兄メイト)」とか、きゃっきゃっできた。オタクは隠したけど。
男子はなぜか前かがみになって目を反らされた。え?私でそうなったの?嬉しかった。アニメでしか見た事ないよ。リアルでもあるのね。ぐふふ、、ヤバい素が出てきそうになる。
「ちょっとスカート短いのでは?胸元も開き過ぎですよ!」
委員長に怒られてしまいました。
「そうだよね、ごめん。直すね。(ほっ)」
良かった、ほっとした。注意してくれてありがとう。
何が良かったかって?私の髪色は学年で一番明るいし、スカートも一番短い、胸元も一番開いてる。そんなの聞いてない。
鏡よ鏡、学年一番のギャルは誰?私だ。
ギャルの先頭を切って行くなんて無理。普通で良かった。直すよ。もう少し抑えた服装にするよ。
「ちょっと委員長!可愛いんだからいいでしょ。可愛いに一生懸命な人にそれはどうなの?」
まって八条さん、いいの。やめて。
「そ、それは……」
頑張って、委員長!
「乃木屋さん私は認めます。」
認めちゃダメ~!
「良かったね。瑠子ちゃん。ギャル子って呼んでいい?乃木屋瑠子で、ぎやるこ。ギャル子。きゃっ可愛い。」
「ギャル子いいね。」「ギャル子」「俺たちも呼んでいいのか?」
あ~もう!戻れないじゃない。
「ありがと~、みんなギャル子って呼んでね!キラッ!」
『キャー』とか『ウォー』とか騒がしい教室の中で一人だけ無言でこっちを見つめる男子。するとその男子が手をピストルのようにしてこっちに向けた。しかも両手で。二丁拳銃を撃つようにすると、その手をクロスする!
まさか!
大好きなアニメの主人公ギャルのパートナーがやる決めポーズ!間違いない!この男子なかなかやるな。こんなマイナーアニメまで押さえてるなんて。
ならば、最後まで付き合おうではないか。いくよ同志よ。あはは、たのし~。
親指と人差し指で輪っかを作ってそこから男子を覗く!
そこから見えたのは同じポーズで私を見つめる男子!『田林悠真』だった。
ヤバい好きになりそう。




