アレ抱き
「次行くよ、あの、下ろしてくれるかな。重かったでしょ。」
「ううん、柔らかかった。」
「バカ」
そんなやり取りをしながら次の作戦開始だ。
ルーレットをまわす。
「悠くんの両ヒザが床の水色ね。ボーナスでもう一度まわすね。えっと、両手が黒。黒は肘の所だから腕組みする感じだね。腕は組んだまま前につき出すように体との間にスペースあけて。」
不思議な顔をしてポーズをとる悠くん。後はそのスペースに私が入るだけだ。ルーレットをまわす。予定どおりピンクが出る。
「ありゃ?ピンクかぁ、悠くんの目の前のピンクの床に私の両ヒザか。しょうがないよね、ルーレットで出たんだし。しつれいしまーす。後ろ向きでソコに入るね。」
私もヒザ立ちで前に入る。
ん?なんか違う!スペースが広すぎて密着してない。悠くんの顔も私の真後ろ、横じゃない。
おい!私のアスナロー!どこ行ったー!
「これでいいのか?ルールにあったセリフっていつ言うんだ?」
「ヤバっ、忘れてた!このセリフが書いてあるノートをペラペラやってソコに書いてあるのを言うんだよ。恥ずかしくないよ。じゃあこれだね。お願い。」
「いや、これ言うの?」
そうなるよね、でも私には悠くんの気持ちを乗せる魔法の言葉があるの。
「言わないと悠くんの負けだよ?」
さあ、どうする?負けず嫌いの悠くん。
「よーし、やるよ、やってやる。恥ずかしい時は役になりきればいいんなよな。思い出せキムタクキムタクキムタク。」
おっ、やる気になったみたいだね。何かブツブツ言ってたるど。
「っ、くぅ。」
急に抱きしめるんじゃないよ!びっくりして変な声出ちゃったじゃない。
でもこれが『なろ抱き』なのね。私の肩に悠くんの顔が・・・コレ、いいかも。背中から包まれる感じ、悠くんの重さを適度に感じられて、大切にされてるっていうの?守られてる感じ、すごく好き!ドキドキする!
もっと強く抱きしめてもいいんだよ。
言えないけど。
「なぁ、俺じゃダメか?俺じゃダメなのか?」
キャー(*≧∀≦*)来ましたー。トリデくーん。ジュース少しちょうだーい。昔のドラマサイコー!
「二葉、好きだ!」(ささやくように)
ギャーギャァァァ鳥肌が、鳥肌が耳から頬を伝い全身に・・・雷に打たれた様ってこういう事なのね。キュン❤
「二葉、好きなんだ!」(さっきより小さく)
つ、追撃!そんなのセリフにない!キュンキュン❤
「好きだ!」
まだ続くのっ!さっきよりキツく抱きしめてくるし、幸せ!キュンキュンキュン❤
「他のヤツに渡したくない。」(イケボ)
あーごめんなさい、トリデくんとかカケイくんとか考えてしまってゴメンなさい。私の心は悠くんだけのものだよ。キュ(略)❤
「俺じゃダメか?」
最後にこれかぁ。
ぐふぅぅ、助けて。死ぬ。死んじゃう。息ができない。キュン死しちゃうよー。
次は「壁アレ」に続きます




