下校中にしたい「アレ」
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「じゃあ呼び方は、悠くん、二葉で。あと、一緒に帰りたいから校門で待ち合わせにしようね。」
そう言われて俺は今、校門の所で二葉がくるのを待っている。
遅い!っていうかアノ昇降口で揺れてるポニーテールは二葉だろ!後ろ姿でも俺にはわかる!何年見てきたと思ってるんだ。なんで早く来ないんだ?あれか?「待った?今来たとこ。」これがやりたいだけだろ。
そうしていると、下校中の人達が声を掛けてくる。
「騎士様おめでとう」「騎士様、姫を頼んだよ」「騎士様、幸せになってね。私の分まで。」
この岸様?は中学の時からのアダ名だ。
最初のうちは「田林だよ!」とツッコミを入れてたんだけど、なんか「コジマだよ!」みたいになってきて、受け入れる事にした。姫は二葉の事だ、決まっている。
「ストーカー卒業したんだって?」「あっ、ストーカー、姫は一緒じゃないのか?」
これもアダ名の一つだ。
この須藤カーは俺の好きなアニメが映画化された時にでてきた主人公「須藤」が乗る改造スポーツカーだ。
これがカッコよくてTシャツやストラップ、筆箱と集めていたらいつの間にかアダ名になっていた。
ちなみに、二葉と観た映画でもある。席は離れてたけど。
そんな事より一つ言いたい!ストーじゃなくて、須藤だよ!それでは意味が違ってくるじゃないか!しかも須藤カーは卒業しない!まだまだ推すぞ!
「悠くん、お待たせ!待った?」
来た来た!やっぱりそれか。まあ乗ってあげるんだけどな。
「いや、今来たとこ。」
「それじゃ帰ろっか。」
あれ?そういうヤツじゃないの?遅いって言えばよかったよ。
「ほら、行くよ!」
歩きだす二葉、歩いて行く二葉、小さくなっていく二葉。・・・そろそろいいかな。今日も見守るぞ!
「おーい!ゆーくーん!」
「なーんだー!」
やっぱり遠いと話づらいな。大声出さないと聞こえないし。
おお、すごいダッシュで向かってくるぞ。女の子走りじゃない本気のダッシュだ!なにかあったのか?
「てーい!ジャンピングクロスチョーップ!」
「ぐぇぇ。痛いよ二葉なにかあったのか?」
見事なクロスチョップだった。
「はぁ、はぁ、五十メートルも走らせるんじゃないわよ!」
「勝手に走ったんじゃ・・・」
「なんで離れて付いてくるのよ。今日からは隣でいいんだからね。」
ツンデレかこれ?隣で?隣!
「あゎわ、ゴメン!ついいつもの癖で!」
「今日からは隣で守ってね!騎士様!」
「ああ、改めて一緒に帰ろっか。姫様!」
そうして帰っていると二葉がこんな事を言い出す。
「ねぇ悠くん、アレして帰ろうよ!」
アレってなんだろ?帰りにやる事だろ?ん?二葉を見ると手をグーパーグーパーと開いたり閉じたりしている。アレか?アレだろ?そうと決まれば付き合ってやるか。
「そうだな、ほら!」
二葉の手を少し引き寄せ手を繋ぐ。指と指が交差する「シスターお祈り繋ぎ」になってしまったが、まあいいか。
「これでいいのか?」
「ひゃい。あぅー。むむむ。悠くんは恋愛マスターなのか?なんか積極的なんだけど。」
顔を赤くしてブツブツ言っているが嫌がってる風ではないからこれで良かったみたいだ。
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もぅ~私は「カバン持ちじゃんけん」がやりたかっただけなのに~、手を繋ぐなんて~、しかも恋人つなぎ~、幸せすぎる~、もっと手を繋いでいたかったのに家に着いちゃったよ~。




