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05話 なんだかんだ言って、俺は彼女を信頼している

ギルドへの登録が完了した後、次はステータス確認をすることとなった。

ステータスとは、冒険者の強さを管理するものである。

 それぞれ、体力、知力、攻撃力、魔法使用可能量、スキルの空欄がある紙を

球体状の機会の下に設置し、冒険者はその器械の上に手を翳す。

すると後は機械が勝手にその者の能力を読み取り、記入していってくれるらしいのだ。


「じゃあ準備ができましたので手を翳してください」


 お姉さんが合図をくれ、其れと同時に俺は手を翳す。

球体の下の部分から光のようなものが一筋射し、それが空欄を次々と埋めていく。

そして最後の空欄スキル。これを埋め終えて終わりかと誰もが思っていたのだが、

機械が急に膨張し弾けとんだ。


「きゃあ!」


「お姉さん大丈夫ですか?」


「ちょっと! 私の心配をしなさいよ!」


 レティーナ居たんだ。

ここまで一言も喋らなかったから存在を忘れていた。

俺はお姉さんの手を引き立たせる。


「大丈夫でしたか?」


「ありがと。 私は大丈夫よ」


 そういい微笑むお姉さん。

一応周りの客のほうに目をやったが、負傷者は誰一人としていなかった。


「それにしても変ね・・・」


 どうしたんですかと、お姉さんに問いかける。

するとお姉さんは先ほどの球体の機械のことについて教えてくれた。

 あの機械の主な成分は魔力でできている。

魔力を球体に圧縮下のち、そこにスキル『観察者』を付け加える。

観察者とは、相手の能力を一目でわかってしまう上級スキルだそう。

 そして、観察者のあとに『転写』という考えていることなどを

紙に映し出すスキルを加えたものが、先ほどの球体の機械の構造である。


「ということはどういうことなんですか?」


「つまりは、あの球体の魔力以上の能力を持った者。

 そういった人が手を翳さない限り、爆発なんてありえないのよ」


「成る程」


「あの球体を作ったのはこの町でも有名な魔女の方でね。

 球体に込められている魔力を上回る人などこの町に存在しないわ。

 といっても、お譲ちゃんみたいな小さな子にそれほどの魔力があるはずが無いのだから

 何かほかに原因があると思うけどね。」


 お姉さんはそう説明を施してくれた。

何かほかに原因がある。お姉さんはそう言っていたが、俺は内心、

あれ?若しかして俺ってステータス最強なんじゃね?と思っていた。

このことは後でレティーナにでも聞いてみたほうがいいだろう。


「あ、其れよりお姉さん。 俺のギルド登録ってどうなったんだ?」


「あぁ。そのことは大丈夫よ。 登録に必要なのはスキルの欄でね、幸いそこの欄だけ

 紙切れが残っていたの」


 紙切れを俺に見せるお姉さん。

スキル以外の項目が記されてあったところは機械の爆発で焼き焦げたらしい。


「えーと。 俺のスキルはっと。」


 俺は期待を込めてスキルを見てみた。

其処に書かれてあったのは『創造現送』、『魔王を射す者』、『絶対反射』

『死者への禁忌』が書かれてあった。

何か物凄そうな名前が書いてあるんだど!

期待を込めてお姉さんに各スキルの効果を聞いてみた。が、


「こんなスキル見たこともないわ」

 

 と驚きの表情を顔に浮かべていた。

「取りあえず、スキルの確認はできたし登録ってことでいいよね?」


「そうね。 取りあえずはギルドへの登録は完了よ」


 やった。やっと終わった。

普段書類なんか書いたりすることもなければそういや、人と会話するのは二年ぶりだ。

精神的な疲れが来ているのだろう。


「あ、お姉さん。 取りあえず、部屋教えて貰っていい?」


 俺はお姉さんからの提案でこのギルドの二階にある空き部屋を使わせて貰うことに

なっていたのだ。どうせだし、其処の部屋を見た後一回寝ようかな。


「あ、そうだったわね。 こっちよ」


 お姉さんに案内された部屋。

空き部屋だというのだから、何もない部屋だとばかり思っていたが、ベッドにタンスに

冷蔵庫のようなもの、必要最低限のものはそろっていた。


「ありがとう」


「ゆっくりしていってね」


 そういってお姉さんは一階へと戻っていった。

そういえば、とレティーナの方に目をやる。


「お前今日は余り喋ってないけどどうしたんだ?」


「貴方のねそのスキル。 私が必要ないぐらいに強いの」


 いきなり涙目で話してくるから少々反応が遅れた。


「スキルって?」


「貴方の持っているスキル。『絶対反射』はその名の通り、ありとあらゆる攻撃を

 反射するわ」


 ありとあらゆるって強すぎないか?

そこで俺はこのスキルの反射計容範囲が気になり尋ねてみた。


「そのスキルの反射を可能とする範囲は魔王の幹部以下の強さってところね」


 つまりは、人間の攻撃であればどんな攻撃であろうと絶対に反射可能だと。

なにそれ強すぎません?まぁもともと厄介ごとは嫌いだった俺にとっては都合良いスキルなのかも知れない。


「因みにほかのスキルは?」


「あんたの他のスキルは私も知らないわ」


 ナビゲーターを務めているレティーナさえ知らないスキルか。

少々気になりつつ、また後々どこかで試してみようかな。


「まぁつまりはこれであんたは晴れ晴れ、一人前として認められるわ」


「おめでとう」


 涙目を浮かべながら微笑むレティーナ。

そうか。 俺が一人前ち認められたということは彼女のナビゲーターの役目は終わり。

俺はこれから一人で生きていく力を持っているのだから、彼女のいる必要なんか無い。

理論的に考えると彼女はもう用済みなのだ。

しかし、俺の感情はそれを分かっていたとしてもついつい反対側へといってしまう。


「なぁ。 その役目を終えたってのは誰が決めるのさ」


「それは貴方の意思よ」


 俺の意思が彼女の有無をきめる、か。


「そういや、俺ってこの世界の食べ物何もわかんないな~」


「あんた何言って」


「俺のステータス、スキルしかわからないから少し不安かも」


 そういい俺は彼女の瞳を見つめる。


「だから、さ。 もう少しだけレティーナのナビゲートお願いできるか?」


 俺は悪戯っぽく笑いながら彼女に問いかける。

俺は普段彼女に当たりが強いかも知れない。しかし、其れはこの世界に生まれて

一人で不安だった時、そばにいてくれた彼女に心を許している証拠でもあった。

俺の問いに彼女は涙を拭い答える。


「あんには私しかいないものね。 これからもビシバシいくわよ!」


 と元気な声で。

一段落ついた後、俺はベッドへと体を放り出し目を閉じた。

その同刻、魔物たちの軍隊は最終準備を終え、カサリタン王国への進軍を

開始した。

今回の前半は、文章力に意識を傾けて書きました。

しかし、そう長くは続かず、結局

中盤当たりから、元の文章力に戻ってしました笑


今回明らかとなった主人公のスキル。

そのスキルの効果などの確認をする話をどこかで上げます。

ひょっとしたら、次話はギャグ回? というよりかはハーレム回になるかもです。

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