迫る陰謀 ④
異世界側のお話ですね
異世界側、カタパルト室。
ディオは操作盤でカタパルトを操作してから、地球に向ける。
そして、カタパルトを射出させてセラとリサの乗っている機体を地球へ飛ばした。
フッと鼻で笑うディオは緊急招集の通信を入れる。
「さて、行こうか。俺の未来の為に」
呟き、カタパルト制御室から出た。
それから30分後、ディオは全領主を集めた会議の間で待つ。
時間になると、ホログラムの異世界側の全領主が会議の間に揃う。
「それで? ディオス王子、我々を呼ぶ。いえ、緊急招集をすると言うことは何か大きな出来事でもあったのですか?」
一人の男性、バーゼスがディオに聞くと、ディオは俯く。
「セラス姫が誘拐されました」
ディオスの発言に動揺を隠し切れない全領主。
「馬鹿な! 何処の組織だ! すぐにでも私達の部隊で制圧してくれるッ!!」
40代の男性、ギリガムが声を上げて、怒りを露にする。
「変な話ね。姫様は今日、完成した最新機を身に行っていたのでは? 貴方と?」
一人の女性、ルシスが言うと全領主がディオスの方を見る。
「はい、その通りです。ルシス領主。今日、一緒に来ていました。しかし、兵士の中にテロリストがいて、最新機の奪取の目的だと思います」
「何故、貴方は無事なのかしら?」
ルシスは疑いの眼差しでディオに言うと、ディオは袖をまくり腕を見せた。
「――! 治療用ナノマシンのパックですか」
ディオは袖を戻してから、頷く。
「証拠の映像です」
ディオは交戦している映像を流す。
「……交戦は分かった。だが、このテロリスト共はどこの奴らなのだ」
男性がディオに聞くと、
「地球の者かと」
ディオの発言に全員驚き、目を見開く。
「首謀者は誰だ? それは分かっていないか?」
ディオを見ながら言う男性、ウィリスが聞く。
「信じがたいですが……コジョウ・リサかと……」
「ふざけるな!! リサがするわけないだろう!!」
声を上げてディオに言う男性、クルシス。
クルシスの発言を聞いたディオはニヤッとバレない様に笑い、
「しかし、リサと共に機体に入る映像もあります」
その映像を流すが、クルシスは握りこぶしを作る。
「……姫とリサは何処に行ったッ……!!」
「地球です」
「なぜ、地球なのだ!」
「それは私が知りたいです。ですが、我らの最新機を奪取することで5年前の復讐の可能性はあります」
「それをリサが考えた、と?」
「この現状、起きた事を考えればそうなるのは容易かと」
「私が確認する。このクルシル・ヴァークスがこの真相を突き止めるッ!!」
そう言うと、クルシスが姿を消した。それを見た領主達は、
「話はまとまったようですね。私は仕事があるので、去ります」
と言って、各々が次々に消えた。
そして、ディオは会議を終え部屋を出ると、
「ハッハッハ……アーッハッハッハッハ!! ありがとう……!! クルシス卿ッ!!」
ディオはその場にいない、クルシスに感謝した。
クルシスの持つ領地内、基地。
クルシスは兵士とA.Sを揚陸艦に積み込ませる。
「急げ! 姫様の安否を確認するのだ!!」
「「「了解!!」」」
それから数分後、
「積み込みが終わりました! いつでも行けますッ!!」
「では、発進だッ!」
「「「了解!!」」」
揚陸艦が発進し、地球へ向かう。そして、この揚陸艦の兵の中に、ディオの兵が混じっていた。
そんなこと知らない、クルシスである。
クルシスの揚陸艦の発進をモニターで確認したディオは笑いが止まらない。
「ハハハ! 頼んんだぞ? 戦争の引き金さん」
クルシスの揚陸艦に向かって言うディオであった。
つづく
君の名は。昨日、9月11日の時点で三回見てます。あれは素晴らしい作品です。
そして、聲の形も気になるので見に行こうと思います
ありがとうございました。