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マーシナル・コード  作者: 神蔵悠介
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変わらぬ日常④ 迫る陰謀③

こんばんわ。神蔵です。ストックがあるのでここまで投稿ができます。


最近は体が凝ってしかたないので、指圧してもらいました。

物凄く、体が楽になりました!

 優真は帰宅途中にスーパーに寄り、パーティー用の食材を買っていく。

 既に出来ている骨付きチキン三つ入りを二つカゴに入れてから、パスタを入れる。


「唐揚げどうしようか」


 と優真がうーんと唸ると、スマホが揺れる。


「誰だ?」


 確認するため、ポケットから取り出し見ると、


「光輝か」


 ラウンと言うアプリで優真にメッセージを送ってきたのであった。


『唐揚げ食べたいから、俺持ってくわ! 塩? 醤油? バジル?』


 と書かれたメッセージが送られてきた。

 それを見た優真はクスッと笑い、光輝に返信する。


『食べたい方で良いよ? ただ、バジルはやめような』

『なら、塩と醤油買うわー。ですよねーバジル、衣が少し緑色の様な茶色の様な感じやで』


 光輝が優真に返信すると、デフォルメされた犬が親指を立てて了解と言う意味のスタンプを送ってきた。

 そのあとに優真は『家で待ってるからー』と送り、『了解!』と返ってきた。

 それを確認した優真はレジに行き、清算を済ませる。


 買い物カゴ持って商品を袋に入れて、自宅へ帰る。

 帰っていると子供がお父さんとお母さんと手を繋いで笑っているのを見る。

 優真はあの時の光景を思い出す。思い出すと、握り拳を作って強く握っていた。

 それに気付いた優真はため息を一つ着き、


「俺も美穂と同じで許しきれて無いのか……」


 呟いてから、自宅へ帰る。

 スーパーから10分後、優真は扉の前で家の鍵を財布から取り出し、


「ただいま」


 誰も居ない部屋に一人言う優真。

 何時もどおりの光景。だけど、今日だけは少しだけ優真の中では違っていた。

 優真は靴を脱いでから、制服を脱いでから私服に着替えて、リビングに向かう。

 そして、写真立ての前に立ち、


「今日が命日だもんな、父さん、母さん」


 と言って優真は食材を冷蔵庫に入れて、洗濯機をまわそうと脱衣所に行こうとした瞬間。

 物凄い衝撃と音が近く起き、その後辺りを揺らす。

 優真は突然の揺れで倒れそうになるが、壁に掴まり何とか倒れなかった。


「な、なんだ!?」


 何かと思い、優真は直ぐにベランダに出て確認すると、裏山から土煙が上がっていて確認出来なかった。

 だが、優真は土煙の間からある物が見えると、急いで靴を履いて裏山へ向かう。

 家を出る際に一応鍵は掛け、走って階段を下る。


「なんで」


 たまたまであるが、優真には見えた。


「なんで、A.Sが裏山に……!」


 裏山への近道を使い、急いで現状を確認しに行く優真。


 事が起きる30分前、異世界アナザー側。


 セラスとリサはA.Sのコックピットでディオの応答を待っていた。

 しかし、いくら待っても応答が無く、セラスはオープン回線を使い、カタパルト制御室に繋ぐ。


「ディオ! 応答して! ディオ!」


 すると、雑音から鮮明な音へ切り替わって映像が流れ、


『やぁ、セラ』

「ディオ……! 無事だったのですね……!」

『ええ、当たり前です』

「侵入者はどうなりましたか?」

『ああ、侵入者ですか――フフフ、ハハハハ!』


 突然ディオが笑いだし、セラは何がおかしいのか分からない。


『侵入者は――――存在しない』


 まさかの発言をディオが言った。


「……え」


 ディオの口からとんでもない発言に信じられないセラ。


「だ、だって、私の部屋に……」

『あれは私の私兵だ』

「な、何故こんな事をするのです! リサ降りましょう!」


 セラはハッチを開けようとボタンを押すが、ハッチが開かなかった。

 リサは異常だと感じ、


「姫様、脱出ユニット分離をします!」

「は、はい!」


 リサは脱出ユニット分離レバーを引き、作動させようとした。だが、


「こ、これすらもですか……!」

『諦めろ、その機体の制御はこちらが握っている。お前たちは外部ハッチを開けて貰う以外出る方法は存在しない』


 ディオがセラ達に言う。


「なぜ……何故こんな事をするのですか!  ディオ!」

『何故って……? 俺は領土が欲しいんだよ。分かるか?』

「だから、これと何が関係あるのですか!」

『今は停戦中だ。それも私達の方が停戦を申し込んでいる。何故だか分かるか?』

「……民の事ですね」

『そうだ。領土拡張前にこちらの戦力すらままならない状況で、それを続ければあっと言う間にやられてしまう。だから、時間が必要だった』

「今私達が閉じ込められている理由になりません! 直ぐに出しなさいディオ!」


 セラの言葉を聞いたディオは大笑いする。


『セラ、まだ分からないのか?』

「な、何がですか?」

「――!! 戦争の理由ですか……」

 

 ディオの発言を考えたリサは零すように言うと、ディオが拍手し始めた。


『おめでとう正解だ』

「戦、争の理由……?」

『あぁ、そうだ。セラ……今お前の乗っている機体はこの世界の最新機だ』

「……」

『もしも、それが奪取されたとしたら?』

「――! しかし! 私が奪取する理由にはならない! そんな事をすれば私は王位継承を受けれなくなります!」

『確かに、そうだ。お前がそんな事をする筈が無い。すぐにバレるだろう……』

「なら!」

『――なら、他の奴がやったとしたらどうだ?』

「奪取しても、私達の民ならば戦争する理由にはならない……!」

『そのとおりだ。だが、それは〝私達の国の者〟の場合だ』

「何を言って――!!」


 そこでセラはディオの発言に気付き、


「ま、まさか……」


 セラは振り向き、


『そうだ……』


 ディオはニヤっと笑い、


『そこの女がやった事にすれば、全て丸く収まるんだよ……!』

「――ッ!! ディオ!! 貴方には心という物が無いのですかッ!!」


 セラはモニターの方に振り返り、怒りを露にする。


『あるさ、民の事と国の事を第一に考えている』

「それをこの基地が認めると、でも!!」

『分かって無いな……この基地の奴らは――――王子派だ』

「――!!」

『ここで起きた事は全て! 俺の思う通りに行う事の出来る場所なんだよ!』


 そしてディオはカタパルトを作動させる。


『シートベルトはしておいた方が良いぞ? 死にたくなかったらな』

「ディオ!!」

『あー、セラ。救難信号を出してくれれば、いつでも俺の部下達が迎えに行くからな。安心しろ。では、生きていればまた会おう』


 そこでディオとの通信が途絶えた。

 セラはもう一度オープン回線に繋げようとするが、起動する事は無かった。

 どうしようも無いと分かったセラは搭乗席に座り、両手で顔を隠す。


「……姫様」


 リサがセラの肩に手を置くと、


「ごめんなさいッ……! リサ、本当にごめんなさいッ……!」


 そこでセラが泣き出し、リサはセラの頭を撫でながら慰める。

 そして、カタパルトは地球側に向けられ、予め装備されていたブースターユニットを時間差で起動させる様にしたディオ。


「反重力制御作動。作動確認……では、生きていたら会おう」


 言ってから、ディオは射出ボタンを押した。


「セラス・エストマ・オーフェリア……フフフ、ハハハハ……アーッハッハッハッハッハ!!!!」


 カタパルト制御室、一人で大笑いするディオであった。


 つづく

短縮されてるかな? されてたら、本当にありがとうございます! 2016年9月8日の神蔵のコメント。


変更されるかもしれないので、うん。でも、ディオは憎いです。書いていて憎かったんですが、可愛い息子ですよ。あの子も、うんうん。


ありがとうございました。

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