表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
マーシナル・コード  作者: 神蔵悠介
2/8

迫る陰謀 ①

異世界側の出来事です。時間の流れは優真達の過ごしている時間と同じです。

 2011年7月26日、突然その日宇宙そらに別の世界がやってきた。

 そして別の世界、それを異世界アナザーと呼ぶ事になった。

 異世界が表れて二日、まさかの出来事が沖縄で起きる。


 異世界からの攻撃が始まった。たった一機の三足歩行型のロボット。

 三足歩行型のロボっトに地球側はなすすべもなく蹂躙された。

 相手の装甲は地球こちらの想像を遥かに超える装甲。

 そして、武器の威力に地球側は手も足も出ない。だが――。


 ―――――――――――――――――――


 異世界側、基地の格納庫。

 格納庫に王位継承の二人の王子と姫、そして付き人二人が着ていた。

 異世界の王子、ディオス・クロイズ・エリューシャン。


「素晴らしいな。この最新A.Sは」


 ディオスが最新の人型Aアーマード.Sストライカーを見てから言う。


「そうですね。確かに素晴らしいです」


 と言う、異世界の姫、セラス・エストマ・オーフェリア。

 しかし、直ぐにディオスを睨むように見る。


「これでまた、地球エデンの人達を殺しにいくんですか……!」

「私達の世界は環境が悪すぎる。しかし、彼らの世界はどうだ? 豊かだ、私達の異世界リィンバムと比べるとずっ……とね」

「それで地球エデンの人達を殺していい理由にはなりません! 話し合いも出来る筈です!」


 セラスがディオスを睨みながら強く言う。それを聞いたディオスはフッと鼻で笑う。

 セラスの付き人に指を差す。


「可哀想に、そこの地球エデン人にそそのかされているのだろう」

「――ッ」


 ディオスはセラスの付き人に言うと、セラスがその間に入り遮る。


「リサを巻き込まないで下さい。私の親友ですよ」

「何も知らぬ地球エデン人が? 技術力を見たときには絶望したよ。いつの世代のお話をしているのかとね。むしろ、地球ちきゅうがエデンなだけで、そこに住んでいるのはただの低能な下等生物だと私は思うのだがね?」

「……ッ! 貴方は戦争するしか脳が無いのですかッ!」

「ならば、領地拡張を今すぐにでもやってみてくれるかな? セリス姫」


 煽る様にセリスに言うディオス。しかし、セリスは何も言えない。


「ディオス王子、大変私の存在がお見苦しい存在で申し訳ございません」


 リサは耐えられず、前に出て頭を深く下げた。

 このままでは、セリスが悪者にされてしまうのを嫌ったリサの行動である。

 それを見たディオスは汚物を見るような目をしてから、舌打ちを一回した。


「もういい、頭を上げろ」

「失礼します」


 リサはディオスに言われ、頭を上げる。そして、ディオスはリサに近付く。


「貴様の父は我らに多大な利益をもたらしたが、貴様はその地位にいるが。貴様なんだ? 世話係なだけで、何か私達に貢献したか? してはないだろう。その地位に着くのは貴様よりも素晴らしい我が国の人物なんだがな」

「ディオ!」


 セラスがディオに叫ぶ。流石のディオもセラスの一喝に少し驚く。


「……私はな、セラ。何もしていない奴がここまでの地位に上がってきているのが嫌いなんだ」


 そう言ってからディオはセラに背を向け、歩き始めた。

 セラもディオに背を向け、基地にセラ専用の部屋に戻る為歩く。

 そして、数分で部屋に着き、セラが椅子に座る。


「お茶をお持ちしますね。姫様」

「ごめんなさい、リサ」

「いえ、お茶くらいいつもの――」

「そうじゃないんです。貴方が私の代わりに泥を被った事です……」


 リサが話している最中にセラスが言う。セラはリサに近付き、リサの手を取る。


「リサ、私は貴方の住んでいた地球、エデンとしてでは無く。地球が好きです。空が綺麗で、寒かったり、暑かったりの環境。話しを聞いているだけで私はドキドキが止まりませんでした」

「姫様……」

「だから、私は地球と和平を結びたいです。ですが……私に出来るのでしょうか……」


 リサはセラの手を放して、セラの顔を両手で押しながら顔を上げさせる。


「セラがそんな事言ってどうすんの? セラは和平を結ぶ為に王位継承の内容通りの事をするんでしょ」

「しょ、しょうです(そ、そうです)」


 少し強めに言ったリサはセラの顔を改めて見ると、笑いが込み上げて着た。


「フフフ……アハハハハ」


 すると、セラはリサの両手を掴んで顔を後ろに下げてから、片頬を膨らませる。


「もう、リサ。酷くないですか? これでも私は姫ですよ」

「アハハハハ、ごめんなさい。余りに面白くて……ふぅ、申し訳ございませんでした。ですが、姫様なら絶対に成し遂げると信じてます」


 笑い終わると、敬語を使いセラに言うリサであった。


「ありがとう、リサ。もう大丈夫です」

「その調子です、姫様」


 お互いに微笑んでからリサはお茶を入れに向かった。


 二人の王位継承者がいる基地内。


「準備は?」

「出来ております。王子」


 司令官と王子が司令室で会っていた。


「流石だ。手はず通りに頼むぞ」

「はは。その、王子、約束を忘れずに、お願いしたします」

「ああ、分かっているさ。この作戦が上手く行けば、お前には地球エデンでの暮らしを約束しよう」

「ありがとうございます!!」


 司令官が頭を下げる。


「さて、始めよう」


 不敵に笑うディオであった。


 つづく

三話は来週です。楽しみに待っていて下さい。


ありがとうございました

評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ