変わらぬ日常 ①
息抜きに書いていた物です。楽しんでもらえたら幸いです。
朝起きて、制服に着替え、洗面所へ行ってから、顔を洗い、エプロンを着けて台所に立つ。
冷蔵庫を開けて卵を四つとり、ハムを四切れ取っておく。
フライパンに油をしき、ガスコンロに火を着けてフライパンを温めて行く。
温めている最中に食パンを取り出し、トースターにセットする。
そして、温まったフライパンにハムを入れ、少し焼き目をつけた所で卵を割ってフライパンに入れた。
卵の焼ける音がリビングを響かせる。匂いに吊られたのかリビングの扉から、眠そうな妹の坂井美穂が目を擦りながら表れた。
「眠い……」
美穂は大きな欠伸を一つ付いてその場で止まっている。
「美穂、顔洗って着替えてきな。そしたらご飯にしよう」
「ふぁーい……」
欠伸を一つしてから、美穂は洗面所へ向かった。その間にハムエッグを作っておく。
作っている最中に顔を洗い終わった美穂がリビングへ入ってくる。
「私半熟がいいなぁー」
「言われると思って、半熟にしておいた」
「うん流石、優真兄だね」
美穂がエプロンを着ている優真に言う。
「何年お前の兄をやっていると思っているんだ」
と坂井優真が美穂に向かって言った。
言うとと同時にハムエッグを乗せてあるお皿と、トースト四枚を乗せた皿をテーブルへ運んだ。
寝巻きを着たままテーブルに座る美穂はリモコンを取り、テレビを着けた。
「美穂、着替えてきな?」
美穂に言ってから優真はコーヒーを入れに台所に行き、コーヒーを入れてから振り返る。
「ゴフェン、モウタベファッテル(ごめん、もう食べちゃってる)」
美穂はトーストをくわえながら言うのを見る優真。
優真はとりあえず、コーヒーを入れた美穂専用マグカップをテーブルに運ぶ。
「ありがとー」
口に入れていたトーストを飲み込んでから優真に言う。
優真も椅子に座り、手を合せて、
「頂きます」
と言ってから、朝食を食べる優真。朝食を食べながらテレビを見ている。
「優真兄、何かニュースで王位継承式が行われるらしいよ」
「へぇーそう」
優真もニュースを見ながら言う。反応を見た美穂は頬を少し膨らませる。
「王位継承してくれたら、今起きてる戦争も終わるかもしれないんだよ?」
少し怒りながら優真に言う美穂。
「王位継承しても、そいつがダメだったら意味が無いからね」
言いながらハムエッグを食べる優真。はぁ……とため息を一つ付く美穂。
すると、テレビのニュースから、
『今現在は停戦中ですが、いつ戦争が起こるか分かりません。なお、王位継承の式を行うのは王子と姫の二人で行うそうです。なお、この王位継承は二人の内どちらかに継承される。との情報です』
ニュースキャスターが言い終わると天気予報に切り替わった。
二人は天気予報を見てから、朝食に目を向け黙々と食べる。
「なんで」
突然美由が言う。
「なんで、戦争なんか起きてるんだろう……」
そして、優真、美由と母親と父親の写っている写真を見ながら言う。
優真は朝食を食べ終え、食器を片付けてから、
「〝異世界〟が攻めて来たからだよ」
小さく呟くように言った。
優真と美穂は朝食を食べ終えた後、美穂は制服に着替え、優真は父と母の写真立ての前に花を飾る。
そして、優真と美穂は写真に手を合せて黙祷。数十秒後、二人は目を開けてから玄関へ向かう。
「「行ってきます」」
二人で外へ出る時に言ってから、エレベーターで下に降りる。
優真と美穂はマンションに住んでいて、そこから高校へ通っている。
優真は高校二年、美穂は高校一年。下に着いた二人は近くのバス停まで歩く。
すると、バス停に優真達と同じ制服を着た生徒が三人いた。
「おはよ」
「おはよー」
優真と美穂がバス停で待っている生徒に声を掛けると、
「美穂ちゃんおはよー」
元気良く美穂に挨拶する女生徒、貴立真奈。
「よう、優真」
「おは」
二人の男子生徒が優真に挨拶する。
「おはよ。将生、光輝」
優真は二人に挨拶をする。
黒髪ショートでイケメンの鷺沢将生、茶髪でピアスを開けている蛯原光輝。
三人は優真と美穂をこの時間に見て察する。
「あーなんでこの時間に優真がいるのか、今分かったわ」
「お父さんとお母さんの命日か」
「……。五年前、だもんね……」
真奈が悲しそうに二人に言う。
「そうだけど。でも、もう割り切ってるよ」
「私は許せない」
と憎しみのこもった声と目付きで言った。そして、ハッと我に帰り誤魔化す様に笑った。
話していると、通学用のバスが着て優真達は黙ってバスに乗る。
バスに乗り、各々好きな席に座り学校へ向かう。この時間で優真達のいる区域だと人が少ない為、椅子に座る事が出来る。
「あ!」
突然真奈が声を上げる。
「どうした貴立。宿題でも忘れたか?」
光輝が真奈に向かっていうと、真奈は光輝を睨む。
「違いますー、良いこと思いついたんですー」
「ほう、なら教えてくれ貴立」
将生が真奈に聞くと、真奈は笑顔で将生を見る。
「はいッ! 将生さん! 今日、放課後にパーティーでもしませんか?」
真奈の提案を聞いた将生は「なるほど」と呟き、
「気分を変えてか、良いんじゃないか? どうだ? 優真、美穂」
将生が優真と美穂に聞く。
「構わないよ」
優真は将生に言う。それを聞いた将生は美穂を見る。
「え、だ、大丈夫! うん、今日は楽しく行こう」
美穂は大丈夫と言ってから気を取り直して言った。
そして、放課後はパーティーを行う事が決まった。
つづく。
二話まで連続投稿します。三話は来週の0時に更新です。
ありがとうございました。