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E 司教の妹 共通①
父は暴虐の領主で、私達は母や兄、弟と共に逃げ出した。
魔法学園では生活が保証され、私は生徒会長を勤めて一年前に卒業。
サニュという国で兄のカムカは新興教イーエンを初め、教祖となった。
弟ズキズは兄の影として教祖をやっている。
私は補佐として神殿の事務をしている。
「ねえ、キリキリア旧知の旧に友達の友、これなんて読むんだい?」
兄は演技は上手いが頭が悪く、私の補佐なしでは駄目なのだ。
「旧友=キュウユウよ兄さん。頼むから彼女さんの前ではしっかりしてよ」
「ああそういえば彼女、まだお前には紹介してなかったな」
「なんて人?」
「お前もよく知ってるだろ、レレイユ・ルマチャだよ」
「レレイユって家と対立してる教祖じゃない!?」
「いや、彼女の過去がすごくかわいそうでさ……」
しかもレレイユとは魔法学園で会長の座を争った記憶がある。
まあ勉強で私がねじ伏せたからやつを副会長にした。
すると周りからは逆だよね。と言われたり嫌な思い出しかない。