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EGT  作者: Shiyo
非日常の始まり
7/10

初授業

翌朝...


ベッドで目を覚ました俺は、大きな伸びをする。あたりを見回すと、そこにはいつもと違う景色があった。


どこだ、ここ?


夢か?


いや、まてよ...

そうだ、ここは確かEGTとかいう組織の俺の部屋だ。

「夢じゃぁなかったか...」

ここでじっとしてても仕方ないので、部屋をでて広間にむかった。


広間には、すでに皆がいた。

「あ、忍君。おはよー」

朝から元気な美玲がいう。

「あ、あぁ、皆おはよう」

劉賢を除く3人が返してくれた。

とりあえずソファに座る。

確か最初の授業は9時からだったはずだ。今は...8時か。まだ時間があるな。

そういえば、麗奈は昨日何言われたのかな?

「ねぇ、麗奈。昨日教官に何言われたの?」

麗奈がビクッと肩を震わせる。

「あ、いや、嫌なら言わなくていいんだよ?」

そう言うと、麗奈は小さく首を振った。

「大丈夫。あの後先生に呼ばれてね、戦いについて話をしてね、スキルについて詳しく教えて貰ってたの」

「もう大丈夫なのか?」

「うん...。気持ちの整理はついたつもり。まだ戦えるかは自信ないけど...」

「そうか。じゃあ良かった」

話が一段落ついたので、近くのソファに座ってくつろいだ。

昨日の戦いでの疲れが残っていたのか、俺はそのままウトウトして、寝てしまった。



「起きて、忍君。ねえ起きてってば」

美玲の声が聞こえる。

「ん~、あと5分ー」

まだ眠たい。

「何を言ってるんだ!起きろと言っている」

あれ?喋り方がいつもと違うな。

「こいつめ...。体に言い聞かせんといかんようだな」

またまたー。そんな教官見たいな喋り方しちゃってー。


ビシィッ!!!


「ギャッ!」


腹部に激痛が走る。あまりの痛みに飛び起きると、目の前に怒りをあらわにした教官が立っていた。

「桜井。貴様私をなめているようだな。あとでみっちりしごいてやる」

「え、いや、すいません!これぽっちもなめてません!」

必死の弁解をするが、教官はお怒りのようで、

「これは決定事項だ。では今から移動するぞ。ついて来い」

助けを求めて十勝さんを見る。

が、涙を流しながら笑いをこらえていた。

この人はほんとに...。

他の皆を見ても麗奈ですら笑っていた。


誰か起こしてよ!!



テレポーターから教室に移動すると、

そこは普通の高校となんら変わりのない教室だった。いや、黒板の横に謎のパネルがある。何だあれは。

「ここがお前らの教室だ。教材などは授業の度に机の上にでてくる。それくらいだ。で、始めての授業は、戦闘だ」

いいながら、教官はニヤッと笑った。

うわー、悪い顔。

「まず、適当に座れ」

そう言われたので、俺達は座った。

「今日は初めてだからな、基本から行くぞ。前回の戦闘で、お前らは普段以上の身体能力を発揮したはずだ」

そう言われれば、普段であんな動きは無理だったな。

「それは、最初の武器を与える段階で、身体能力をあげておいたからだ。

これからはある特定のモンスターを倒したり、戦闘での活躍により、身体能力と武器も強化していく。今回は全員強化してやる。武器をだせ」

俺達は武器をだした。改めてみると、

俺の武器ってすっげーボロいな。

所々刃こぼれしてるよ。皆も似た感じか。

「出したな?ではいくぞ」

そういって、教官が何か呟くと、俺達の武器が光った。

光が収まると、そこには刃こぼれのない、綺麗な剣が出てきた。

「「おぉっ!」」

俺達から感嘆の声が漏れる。

皆のをみると、美玲の日本刀は刃こぼれがなくなり、守のハンドガンは、二つに増えていた。劉賢のグローブは、材質が革製に変わって、金属が変わったようだ。麗奈の杖は...、立派になった、かな?

身体能力も上がったのだろうか?

「あのぉ、私のは何が変わったんでしょうか?」

麗奈が聞く。まぁ、そうだな。見た目の変化だけしかないようにしか見えないし。

「あぁ、お前の杖は魔力強化だからな。見た目くらいしか変わらんが、威力は上がっているはずだ」

「そうですか...。分かりました」

ちょっと落ち込んでるよ。ドンマイ。

「では、今からお前らにはスキルを一つ習得してもらう。桜井と松木にはもう一つ覚えてもらう」

.....え?

「スキルは戦闘中に覚える事が多いからな。今日は実践だ」

そう言って、教官は指を鳴らした。

また光が目の前を包む。




次は、森のような所だった。周りには誰もいなく、一人だった。

教官の声が響く。

「お前らには、今からゴブリンと呼ばれるモンスターと一体一で戦ってもらう。制限時間は1時間。安心しろ。やられても死にはしない、痛みは伴うがな。一定以上のダメージを受けると、強制的にこちらへ戻ってもらう。

ただし、死ぬ気で戦わないものには、そこでゴブリンに殺されてもらう。

以上だ、健闘を祈る」

そう言って、声は途切れた。

ジメジメした森の中で一人取り残された。

すると、前の茂みからモンスター、ゴブリンがあらわれた。

見た目は160cmくらいの身長に、尖った耳にキツネ目、口には細かい尖った牙。剣と盾をもっていて、何より、5mは離れているのに、鼻につく悪臭。


ゴブリンはこちらを確認すると、奇声を上げながら飛びかかってきた。


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