『勝部太郎と宝木太郎とプレスマンの音』
掲載日:2026/02/22
因幡国に勝部という村と宝木という村があった。それぞれの村には、勝部太郎、宝木太郎と呼ばれる若者がいて、年に一度顔を合わせる程度であったが、互いに仲がよかった。
あるとき、二人がたまたま一緒になって、いつものように速記をすることになり、勝部太郎が言うことには、プレスマンをノックして、かちかち言ったらわしが速記をするからおぬしが朗読してくれ、ほうきほうき言ったらわしが朗読するからおぬしが速記するといい、ということであった。宝木太郎は、プレスマンがほうきほうき言うことなんてあるかといぶかったが、まあ、別に朗読も嫌いではないので、受け合った。
プレスマンをノックしてみると、意外なことに、毎回ほうきほうき言うので、調べてみると、中で芯が折れて、ぼきぼきに近い音を立てていた。
教訓:プレスマンは、ある条件がそろうと、芯が折れる。プレスマン以外でも、そうかもしれないが。




