【設定資料】リフロー現象(環境逆流)
■ 呼称
- リフロー
- 環境逆流(現場用の言い回し)
■概要
リフローは、「灰災」以後に断続的に観測される、局所環境の逆流/層ずれ現象である。
戦場、企業都市の外縁、白帯周辺などで報告される。
現場では、まず体感として発見される。
「風がおかしい」「灰が戻る」「景色が二重に滲む」――そういう違和感が先に来て、あとから短時間の異常としてログに残ることが多い。
位置づけとしては、灰膜・E因子・レゾナンス・MEMと同系統の周辺現象と見なされるが、因果は未確定。
作中でも断定はされない。
■代表的な観測症状
リフローは単独、または複合で発生する。
■層ずれ
- 遠景の輪郭が一瞬だけ二重にほどけ、すぐ戻る。
- 直線(壁面ライン、誘導灯、ハッチ縁など)が“波打つ”ように見える。
■逆流
- 灰や粉じんが「降る/流れる」のではなく、局所的に持ち上がる・引き戻される。
- 風向きが短時間だけ反転したような挙動。
■短い静止の感覚
- 動きが止まったように感じる。
- 音が一拍遅れる。
- 距離感が狂う。
※主観差が大きく、証言は割れやすい。
■設備のにじみ
- 白帯の誘導灯、表示ライン、モニタ映像などが“にじむ/途切れる/戻る”。
- 記録媒体の欠落や重複が併発する例がある。
ただしMEM汚染との切り分けは難しい。
■発生時間と頻度
- 継続時間:0.1秒未満〜数秒(ログ上は「瞬間イベント」扱いになりやすい)
- 頻度:常在ではない。条件が重なったときに“点”で起きる
- 再現性:低い。同地点でも起きたり起きなかったりする
■ログ表記例
企業・部隊・ツールによって表記揺れがある。
- `環境逆流《リフロー》の兆候`
- `REFLOW:環境逆流/0.08秒`
■発生条件
以下は「傾向」であり、決定条件ではない。
- 灰膜が濃い/粉じんが舞う環境
- 白帯周辺(誘導灯・ラインがある区画)
- 高出力運用の瞬間
- 外部給電、艦砲級火器運用、推力の急変など
- MEM活性が上がっている地域
- 現場では、リフローを「MEMが上がっている兆候」として扱うことがある
■MEMとの関係
MEMは「物理」と「情報」の境界にまたがる現象とされ、活性域では“ずれ”や“残響”が強まる――という整理がある。
この整理に照らすと、リフローは次の立ち位置になる。
- 仮説A:MEM活性の表層化
MEM由来の「ずれ」が、風・灰・光のラインとして短時間だけ見える形で出る。
- 仮説B:MEM汚染の周辺症状
記録欠損や映像のにじみと同時に起きやすく、同一イベントの別の面である可能性。
- 仮説C:レゾナンス/E因子との併発
E因子キャリアの発作頻度上昇やレゾナンス異常とMEM値に相関がある、という整理があり、リフローも同じ側にいる可能性。
※いずれも断定しない。企業・研究者の見解も割れている。
■現場での扱い
■一般市民
「よく分からないが危ない揺らぎ」「白帯が変な光り方をした」程度の認知。
理由の説明は降りてこない。
■傭兵・RFパイロット
- 基本は起きたら離れろ。
- 理由は2つだけ。
- 次が来るか分からない
- センサーが信用できない数秒が生まれる
- ブリーフィングではMEM値とセットで注意されることがある。
■企業・研究側
- リフロー単体は「付随現象」扱いになりやすい。
- ただし、MEM監視の運用上は「現場で気づける兆候」として重視される場合がある。
■危険性
リフローそのものが直接の致死要因である証拠は乏しい。
危険なのは二次リスクである。
- 認知の遅れ
一瞬のズレで射撃・回避・識別が遅れる。
- センサー/記録の不整合
映像や戦術図の輪郭が乱れる、ログが欠落する。MEM汚染と区別困難。
- 高MEM域への接近サイン
MEM0.050以上が「中等度活性」とされ、幻視や記録欠損が増えるレンジがある。
リフロー発生地点は「長居しない」判断材料になり得る。
■対処
現場の目的は「原因究明」ではない。
被害を増やさないことが最優先。
- その場に留まらない(0.1秒でも、次が来る前に距離を取る)
- 視界と計器の両方を疑う(片方だけを根拠にしない)
- 通信ログは遅延ミラー/秘匿タグ運用
- 企業監査や欠落対策として行われる例がある
■未解明点
- なぜ逆流という形で表に出るのか
- 白帯の誘導灯やライン表示が巻き込まれやすい理由
- MEM値との相関が因果なのか、同時発生なのか
- 高出力運用との関係が本物かどうか
- 特定個体(MEM適応個体/適応児)にだけ見え方が違う可能性
■作中での初出
- 初出エピソード: 第2話 前衛、起動




