アストレイア社(Astrea Heavy Industries)
アストレイア社は、元来はRF(Raid Frame)の生産支援と武装設計のみを手掛ける 中規模の軍需企業であったが、他社の独自規格化が進んだことにより「自社で完全な機体開発を行う」 という決断を下したことで後に軍需市場に大きな衝撃を与える企業へと変貌した。
同社初の自社開発機 RF-12A《ヴァローナ》 は、 世界初の“第三世代RF”として完成し、アストレイア社を一躍トップ企業の一角へ押し上げた。
■企業概要
アストレイア社は第二世代期までは「他社RFの下請け工場」であり、 RF本体の開発には一切関わっていなかった。
ところが、各軍需企業が「独自規格の乱立」によって互換性を失い始めたことで、 アストレイア社は自社で“フレームから武装まで一貫したRFを作る”方針を決定する。
この判断が後に、軍需市場における 最大の技術的ジャンプ(世界初の第三世代RF誕生) を生むことになる。
●グスタフ設計局
アストレイア社内でも合理的で堅実な設計を行う部署として知られており、兵器としての信頼性が高い。
●ミチターチ設計局
空への憧れを持つ技術者が多く、「空を飛ぶRF」を開発するという夢を追い続けている。
●スリヤニエ設計局
「RKS」システムの開発に携わった科学者が多く在籍している設計局で、「RKS」システムを用いたRFの効率的な運用を探求している。
■歴史
第二世代まで:下請け企業時代
アストレイア社は第二世代RF期まで、
部品の生産、武装の設計、機体の組立ライン補助といった「下請け専業」を担っていた。
この時代、独自の機体開発力はほぼゼロであった。
★“異端”技術者の大量採用
完全自社開発へ向けた研究力強化のため、アストレイア社は、グラウバッハ社で新型RFの計画を却下された技術者を大量採用。
カルディア社の汎用性を重視する社風に合わず、より自由な研究を求めた科学者。
さらに資源と資金が枯渇していくUDFに見切りを付けた多数の技術者、科学者。
など、他社が敬遠する“異端”ばかりを積極的に採用した。これにより、研究速度は加速したが、安全性は急落した。
■企業文化
アストレイア社の特徴は、その極端な社風にある。
●評価基準
成果:技術的勝利>市場>倫理>安全性
失敗:データが取れれば失敗ではない
研究開発費:天井なし
安全基準:業界最低レベルの甘さ
●社内の空気
新型炉の暴走 → 「いいデータが取れた」
パイロットが骨折 → 「耐久限界が分かった」
試作機が自壊 → 「次の改善点が見えた」
半ばジョークだが、「アストレイアのエレベーターは安全装置より加速性能を優先する」 という噂さえある。
■技術的特徴
アストレイアの製品には、共通する性格がある。
常に “規格外”を狙う
他社が扱えない負荷と反応速度を平気で要求する
命令応答性・初動速度を最優先
パイロットへの物理負荷は“課題”ではなく“副産物”
代表例:
RF-12A《ヴァローナ》 – 完成度の高い第三世代RF
試作型実験炉 – 度々暴走事故
高反応AIユニット – 軍が採用を渋るレベルの“強すぎる意思”
■LSLシステム(Light Spinal Link)の起源
LSLシステム(Light Spinal Link) は、アストレイア社が第三世代RF開発計画の中で 世界で初めて実用化に成功した、神経—機体同期型の新制御技術である。
従来の第二世代RFは「操縦桿+ペダル+遅延補助AI」によって操作されていたが、 LSLシステムは人間の脊髄反射・視線・身体傾斜を “機体側に直接伝達する”方式を採用し、 反応速度を従来の 1.4〜1.7倍 にまで引き上げた。
LSLの実用化によって、第三世代RFの概念は確立し、 アストレイア社は軍需市場の技術潮流を一気に塗り替えることとなる。
●開発背景
大量採用された“異端”技術者の中に 神経信号解析や脊髄反射制御を得意とする研究者が多く、 LSLシステムはそうした才能の集合体として生まれた。
■初搭載機:RF-12A《ヴァローナ》
世界で最初にLSLシステムを正式搭載した機体こそ アストレイア社初の自社開発RFである RF-12A《ヴァローナ》 である。
ヴァローナにLSLが搭載されたことで、 従来の第二世代RFとは比較にならない
起動応答性
姿勢制御精度
格闘行動の滑らかさ
神経連動性
を獲得し、結果として 世界初の“第三世代RF” として認定されるに至った。
●影響と評価
LSLシステムの登場は、軍需産業に次の変化をもたらした。
パイロット適性が新基準に再定義された
フレーム設計が「人間中心構造」へ移行
第三世代RF競争の幕開け
カルディアやグラウバッハなど競合の計画が白紙化
特にカルディア社は、LSLを搭載したヴァローナの性能に衝撃を受け、 自社の第 三世代機計画を凍結。 後に RF-17K《エクイテス》 をゼロベース設計するきっかけとなった。
■他企業との関係
●カルディア社
主力RF開発で最も激しく競合する相手
ヴァローナの登場でカルディアの第三世代計画が白紙化された
両社は互いに「技術的な宿敵」として認識される
●グラウバッハ社
保守的な設計のため直接競合は少ない。
ただしアストレイア社内部ではグラウバッハを「遅すぎる化石企業」と揶揄する者も。
●UDF
アストレイア製品の“高リスク性能”に警戒している。
採用はされるが、制御系の書き換えが必須。
●評価
アストレイア社は 技術的天才の巣窟であり、倫理的には問題の塊 と称されることが多い。
傭兵の間では次のように語られる。
「性能は神、企業は悪魔」
「アストレイアは兵器を作っているのではなく、兵器が人間を選別している」
「まともに乗れるのは変態か天才だけ」
※本設定の原案は覚醒不知火氏によるもの。




