【機体紹介】ST-09《スケルトン》
〜バッファローの“骨”だけを残して、白帯をつなぎ続けた安価RF〜
■機体概要
ST-09《スケルトン》は、UDFが開発した簡易型RF(人型巨大兵器)です。
主力であるRF-06《バッファロー》と部品を共有しつつ、
コスト:おおよそバッファローの1/3
全高:バッファローの約1/2
動力:バッテリーのみ
という「安く・小さく・数を揃えやすい」方向に振り切った設計になっています。
白帯沿いの警備や避難路の見張り、治安維持任務などで、RF-06とペアで使う“ハイローミックス”のロー側担当。
■開発の背景 〜足りない壁を、数で埋める〜
●RFが足りなくなったUDF
灰災とミュータント出現域の拡大、無政府地帯の増加。
その一方で、企業からのRF供与は減り、UDFは「白帯を守る壁」が決定的に足りなくなっていきます。
RF-06《バッファロー》は頼りになる主力ですが、製造コスト、燃料・整備コスト、パイロットの確保、といった面で、すべてをバッファローだけで賄うのは限界が見えていました。
●「安くて、軽くて、代えがきく」機体が必要だった
そこでUDFが出した答えが、「バッファローを主力に据えつつ、その“隙間”を埋める、安価な簡易RFを作る」という方針です。
白帯を守る現場では、
正面から殴り合う“壁役”=バッファロー
その周囲で穴を埋める“薄い壁”=スケルトン
という構図を作ることが目的でした。
こうして開発されたのが、ST-09《スケルトン》です。
■設計の特徴
●部品共通化
関節ユニットや一部フレームは、RF-06系と共通
物流と整備をまとめることで、前線での運用を楽にしている
小型化・電動化
全高はバッファローの約1/2
内燃機関や大きな燃料タンクは非搭載
すべてバッテリー駆動。のちの第三世代RFに続く「電動主体」の先駆けでもある
頭部の簡略化
いわゆる“頭”は小さく、センサーの多くは胸部に集約
カメラブロックが胸の中央にあり、「顔らしい顔がない」外見になっている
装甲の削減
正面とコクピット周辺に最小限の装甲
現場改修機では、移動重機のように装甲をほとんど外した個体も存在
■外観・シルエット
スケルトンの第一印象は、「細い・軽い・頼りない」です。
細い脚と腕に、むき出しのフレーム
胸のカメラブロックが“顔”の代わり
肩や腰の装甲板も薄く、ところどころ骨組みが見える
白帯沿いの路肩に、バッファローの横で並んで立っていると、小さくて頼りなく見えます。
ただし、背丈が低く軽いぶん、狭い通路や市街地の裏路地などでは取り回しがしやすいという利点もあり、都市警備や施設警備では重宝されています。
■武装構成(標準)
スケルトンの武装は、基本的に「既存のRF-06用装備を、そのまま流用する」構成です。
●主武装(標準)
右腕:RF-06系RF用ライフル(固定マウント)
バッファローと同じ系列のアサルトライフル
右腕に直接固定することで、コストと整備性を優先
左腕:120mmロケット砲
近〜中距離の制圧用
群れで来るミュータントに対して、面で撃ち払う
●追加装備(現場判断)
小型の盾を持たせる例
追加の機関銃・小銃を雑にボルト止めした“現場仕様”
拡声器やライトを増設して、避難誘導用に振った個体
簡易機らしく、「とりあえず積めるものを積んで使う」という雑な改修が多いのも、スケルトンらしさの一つです。
■運用と役割
UDFは、白帯防衛において「RF-06(高) × ST-09(低)」というハイローミックスを基本としています。
バッファロー:前線の“壁”、戦闘能力の高い敵を受け止める
スケルトン:その周囲の穴を埋める薄い壁、白帯沿いの細い通路や、誘導員の近くでの見張り。小規模な施設や市街地警備。
白帯を守るラインガード(LG)でも、スケルトンはよく使われており、避難民から見れば「一番よく目にする、小さなRF」がこの機体だったりします。
一方で、パイロットの生存性は決して高くありません。
統計では、パイロット死亡率はRF-06の約6倍と言われ、兵士たちからの評価は
「歩兵で行くよりはマシだが、できれば乗りたくない機体」くらいの位置づけです。
それでも、白帯の“回廊”を保つために、スケルトンは広域にばらまかれ、数で穴を埋め続けています。
■派生・改修型
スケルトンは構造が単純なぶん、改造もしやすく、いくつかの用途別バリエーションが存在します。
●ST-09U(市街地警備・都市戦向け)
対人機銃や催涙ガスなどの火器を装備し、RF用ライフルを外したタイプ。
暴徒鎮圧や治安維持といった用途で使われます。
●ST-09E(土木・作業向け)
武装をすべて撤去し、作業アームやシャベル、簡易クレーンを取り付けた“重機化”改修。
崩れた橋や建物の補修、障害物の撤去など、灰災後の復旧現場で活躍します。
●ST-09R(廉価・残存運用型)
UDF指揮系統が崩壊した地域で、残存部隊や各地の勢力が使い続けているタイプ。
装甲はほとんど外され、小銃や機関銃を好き勝手に増設した“寄せ集め”の姿をしていることが多いです。
乗員の生存性はさらに低く、「動く棺桶」と揶揄されることもあります。
■スケルトンの強み・弱み
◎強み
バッファローの約1/3という低コスト
構造が単純で、前線整備でも動かせる
内燃機関なしのバッテリー駆動で、燃料面の負担が軽い
全高が低く、小回りが利くため、市街地・施設内で扱いやすい
▲弱み
装甲が薄く、正面からの撃ち合いには耐えられない
パイロットの生存性が低く、乗る側からの人気はない
単機では「決定力」がなく、常に他の機体とセットでの運用が前提
第二世代の通常RFや、第三世代機との正面戦闘では完全に分が悪い
■まとめ
ST-09《スケルトン》は、「RF-06《バッファロー》だけでは埋めきれない穴を、数と安さで埋めるための簡易RF」です。
白帯の路肩、避難列の横、治安の不安定な街。
派手な活躍は少ないものの、物語世界のあちこちで、無骨な骨組みの影として立ち続けています。
※本設定の原案は覚醒不知火氏によるもの。




