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新しい朝2
そうだ、グループホーム周辺を見て回ろう。
彼は煙草の火を消して外へ出た。
一時間ほど駅の周りや、その他の場所を見て回ったが、この町には人を惹きつけるようなものは存在しなかった。まるで時代から取り残されたように寂びれた商店街があり、あとはコンビニ。それ以外は何もなかった。
車の往来が激しく、移動手段が徒歩しかない彼にとっては大変不便な町だった。
仕方がないからコンビニで煙草と缶チューハイを買い、グループホームの裏手で煙草を吸っていた。すると一匹の子猫が彼にまとわりついてきた。全身は白い毛で覆われていて、ところどころに白い斑点のある子猫だった。
グループホームではペットは禁止されていたが、親猫とはぐれてしまったらしく、ひどく痩せこけて歩くのもままならないといった状態で、僕が放置したままだったらそのまま餓死していただろう。僕は仕方なく子猫の入った段ボールを手に取り部屋へ持っていくことにした。
タオルで子猫の身体を包みミルクを与えてやった。子猫に何を食べさせればいいのかわからなかったが、食パンをあげてみた。子猫は食パンの耳のが気に入ったらしく、猛烈な勢いで平らげた。




