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命の灯  作者: 坂上きつね
第一章ー--坂下ー--
33/46

旅行1

 お餅との約束の日の朝を迎えた。新大久保駅に着くとお餅がすでに待っていた。

 「おはよう」

 「おはよう」

 「ちょっと思いついたんだけど、海見に行かない?」

 「いいと思う」

 二人は切符を買って電車に乗り込んだ。

 お餅は車窓から広がる景色を眺めている。

 映画のワンシーンのようなお餅の横顔に彼はドキッとした。まるでこの世のものではないような美しさがあった。

 お餅は彼の視線に気づいて、彼の方を向いた。

 「ねえ坂下」

 「なんで僕の名前しってるの?」

 お餅には彼の名前は名乗っていない。でもこの少女は彼の名前を知っていた。

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