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Reincarnation  作者: となん
神の子追跡編

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49話

夜も深くなってきた頃、館に到着したゼロは玄関を開ける

そこで待っていたのはルイとフードを被った少女だった


「あんたは...」

「遅かったのぉ、ゼロ?」


少女はゆっくりフードを外す、青空のような髪色が光に照らされる


「テリア!」

「お主を待っておったんじゃ」

「どうしてここに、アリスの所にいたんじゃ?」

「行っておらん、それは嘘じゃ、だれもここに来ていることは知らん」


ルイが一歩手前に来て言う


「僕がこの館を教えていたんだ、もしものためにね」

「いつの間に...というかテリア一人か?」


テリアは頷く


「そうじゃ、他に聞かせられる話でもないからの」

「どういうことだ?」

「話はこっちでしよう、ついてきてくれ」


ルイの案内で二人はルイの部屋へと向かう

ルイの部屋にて...


「アルスの場所が!?ホントか!」

「うむ、恐らく向かった場所はそこで間違いない」


机の上には地図が映し出されている、テリアはテリア王国から少し離れた北東を指さす、そこにはある名前が記載されていた


「ラザル渓谷、ここにいると」

「ここの地下深くに研究施設があるのじゃ」

「研究施設って?」

「ワシも噂程度しか知らんが...人体の研究らしい」

「人の研究...」

「悪い噂ばかり流れておるの、人を攫って人体実験したりとか」

「ゼーレもそこに...?」

「恐らくは、ないとは言えん」

「わかった、すぐに向かおう」


立ち上がるゼロを引き留めるテリア


「待て、お主少し休んだ方がよいぞ、体調がよくないように見える」

「俺は大丈夫だ、すぐにでも動ける」

「...はぁ、しょうがないの」

「え?」


テリアはルイに視線を向ける


「ルイよ、先ほど申しておった輸送機とやら、あれにワシも乗れるかの?」

「えっ?はい、後ろにも座席があります」

「うむ、ならワシもついていこう」

「テリアさんもですか!?」

「王国の時の借りもある、戦えはしないが、入り口までは案内するのじゃ、あとそこにつくまでワシの治癒魔法を使って体調を治しといてやろう」

「わかりました」

「お主も、それでよいな」


ゼロは無言で頷く

それから二人は人員輸送機に乗り込み、ラザル渓谷へ出発した

...機内ではしばらく無言のまま乗っていた二人、しばらくするとテリアの方が話し始める


「それにしても、さっきはすごい勢いじゃったの」

「何がだ?」

「ゼーレがおると聞いた途端一人で行こうとしておったじゃないか」

「あぁ...」

「よほど大切な人に見えるの?」

「大切...か」

「ん?」

「ゼーレも、ルイも、親兄弟を失って心を無くしていたあの頃の俺に、真摯に向き合ってくれた人だ、あいつらがいてくれたおかげで今の俺がある」

「俺にとっちゃあいつらは、大切な人で留まらない、もっと大事な...家族なんだ」

「...」

「かつて家族を失った俺の感情に、ルイもゼーレも、そうなって欲しくない、あいつらには必ず、幸せに生きてもらうんだ」

「神を探し続ける理由もそこにあるのかの?」

「あぁ、ルイもゼーレも、親は神にやられている、神が生き続ける限り幸せはこない、だから俺は、俺たちは神を倒すために動く」

「ふっ、なるほどの、動く動機はワシらと変わらぬのじゃな...」

「え?」

「ワシは不老じゃ、十代の頃に不老の薬を飲まされたのじゃ」

「飲まされた?だからそんなに身長が...」

「なんじゃと?」

「ナンデモナイデス」

「...まぁ、ワシが身長を気にするようになったのが恨む一つの理由ではあるが」

「恨む?」

「一番の理由は...ワシの姉がそいつに殺されたことじゃ」

「...誰にやられたんだ?」

「不老の薬も実験の一環じゃったらしい、そいつの名は...ファデウス博士」

「ファデウス博士...」

「そいつは今も不老不死の薬を飲んで生きておるはずじゃ」

「なるほど」

「ワシは...そいつのせいで普通に生きて死んでゆくことができなくなった、だからワシは普通に生きるのをやめ、国を作り王になった、全ては誰かに殺されるために」

「殺されるため...」

「うむ、この薬の副作用で自ら命を絶つことは出来なくなったのじゃ、だからワシの最後の望みは、誰かに殺されることじゃ」

「...」

「すまぬ、変なことを聞かせたの」


気が付くと、輸送機が動きを止めていた


「む?どうやら到着したらしいの」

「ん?あぁ、出よう」


外に出ると目の前は渓谷があり、施設への入り口のようなものも見えていた


「ワシはここまでじゃ」

「ありがとな」

「ゼロよ、さっきのファデウス博士じゃが、ワシは恐らくこの施設にいると思っておる」

「ここにか?」

「うむ、もしいたら始末しておいてくれないか?」

「任せとけ」

「頼んだ、気を付けてな」


無言で頷いたゼロは施設の入り口まで移動する

扉を握りしめたゼロは深呼吸する


「...待ってろ、ゼーレ...必ず俺が助けるから!」

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