47話
王国に入ってしばらくが経った
「...テリアがいない、いったいどこ行ったんだ?...探してみるか」
ゼロは城から外へ出て辺りを探し始めた
しばらく歩くと、農業地帯として区分けされた場所を見つけた
ふと、一人の少女と目が合うと、ゼロのもとへ駆け寄ってきた
「あ、あのっどうかしました?な、なんだかお困りの様子ですけど...?」
「え?あぁ、実はテリアのことを探しててな」
「テリエ...テリアさんですか?おかしいなぁ...お城の中にいませんでした?」
「さっき探してみたんだが、どうやら城の中にはいないらしい」
「う~ん、あの人が行きそうな場所...」
ゼロはふと疑問に思う
「なんだかよく知ってそうだけど、君はテリアの知り合い?」
「え?知り合い...そうかもしれません!」
「...かも?」
「あ、えと、なんでもないですっ!」
なぜか慌てている少女にゼロは困惑した
「テ、テリアさんですよね!もしかしたらアリスさんの所にいるかもしれません」
「アリス?」
「はい、アリスさんはテリアさんの昔からの友達だそうですよ!どちらも魔法の勉強に熱心な方でそれこそ昔は私と」
「わ、わかったわかった、そのアリスとやらはどこに行けば会える?」
「それが...分からないんです」
「知らないのか?」
「恐らくですが誰も知らないです、戻ってくるまで待った方がいいですよ?」
「そうか...分かった、ありがとう」
「ま、待ってください!」
立ち去るゼロを少女が止める
「私がテリアさんに出会ったらあなたの事を伝えておきます!なのでその...お名前を!」
「あぁ、ゼロだ、君は?」
「わ、私はアリアです...!よ、よければ頭の片隅にでも...」
「うん、ちゃんと覚えておくよ」
笑顔で手を振るアリアを背にゼロは歩き出す
しばらくの間、ゼロは無言で歩き続ける
「ゼロ、何してるんだい?」
様子を見ていたルイが無線を送る
「いや、なんでも」
「女王はまだ戻らないんだろう?一旦家に」
「駄目だ」
「でも」
「駄目なんだ!」
「......」
「...悪い、怒鳴っちまった」
「ゼーレのことが心配なのは分かる、でもそれで意味のない徘徊をしていい理由にはならないよ」
「あの時...俺はどうすることもできなかったのか...?」
「弱音や泣き言を言ってちゃ前に進めないって、そう教えてくれたのは君じゃなかったかい?」
「ルイは何も思わないのか?」
「思うさ!今だって泣きたいくらいには悲しいよ、でもホントに悲しい結末にならないように、僕はいまできることをしてゼーレを探しているんだ」
「......」
「さ、捜索は僕に任せて、一度家に戻ってきてよ、君の体もまだ完全じゃないんだから」
「...すまない」
ゼロはテリア王国から帰宅することになった




