31話
ゼロとリリアの激闘から数時間後...ゼロは城の屋上に一人でいた
しばらく街の夜景を眺めていると背後から足音がした、ゼロは振り返らずに言う
「...久しぶりだな、街に入って早々騒いじまって悪かった...テリア」
「なに、気にするでない、被害はほぼ防いだのじゃから」
テリアはゼロの隣に来て同じ夜景を眺める
「そうじゃゼロ、あの娘はもう大丈夫なのか?」
「ああ、テリアの貸してくれた客室で今はぐっすりだ」
「そうかそうか、ふふっ」
「......」
ゼロの表情は話しても変わらない
「...浮かない顔じゃの~、後悔か?」
「後悔...て言うか、まあ...なんだ、これでよかったのかなぁ、って」
「ふむ、あの娘のことか?」
「そう、こんな終わらせ方で納得してくれるのかな、リリアは」
「そのへんは本人に聞かぬと分からんの」
「まあ、そうだな」
しばらくの間夜景を眺める二人
「はぁ、お主もとうとう、ワシより強くなってしもうたのぉ」
テリアの言葉に思わず視線をテリアに向ける
「え?いやいやそれはないよ、テリアの方が強いさ」
「謙遜するでない、お主は間違いなく最強の男じゃよ、何百年とこの世界を見てきたワシが言うんじゃ、間違いない」
「まだそこまで言われるほどじゃないと思うけどなぁ...」
「いまはな、じゃが、お主は必ず強くなる、お主にしかない力があるからの」
「俺にしかない力?何それ」
「まあいずれ分かるじゃろ、説明しても恐らく理解できん、感覚で分かるものじゃ」
「そうか」
テリアは城内へと歩き出す
「そうだテリア」
テリアは足を止め振り返る
「なんじゃ?」
「あの時あんたの隣にいた男はどこへ?」
「あぁ、あ奴はお主の戦いが終わった後どこかへ去っていったぞ」
「そうか、分かった」
「夜も深くなってきたしワシは戻るぞ、お主も早く寝るんじゃな」
「ああ、部屋用意してくれてありがとな」
テリアは無言で戻っていった
「あの男、結局誰だったんだろうな...」
ゼロがしばらく街を見ていると
「ん?あいつは...」
街の中に見覚えのある人物がいた...
「あれは...アイ!?」




