29話
ゼロとリリアの容赦ない攻撃が始まる
城の屋上から眺めていたテリア女王は一般人に被害を出さないよう街一帯にバリアを張っている
その強さは、見る人全員を魅了していく、見物人から、観客へと変わっていく
一歩退いたゼロが言う
「お前の強さはその程度か!?孤高の魔女さんよ!!」
するとリリアが攻撃の手を緩める
「またその名前?いい加減聞き飽きたわ!」
「良い名前じゃないか」
「どこで聞いたわけ!」
「お前の強さに魅かれた者はみな言ってるさ、追いかけても届かない、尊敬と畏怖を込めた名前だと」
「そんな名前に興味ないわ!」
リリアはゼロに魔力弾を放つ
「そっか、俺はいいと思ったんだけど...な!!」
ゼロは魔力弾を蹴り返した
魔力弾はリリアが放つより数倍速く飛んでいった
「くっ...!」
リリアはギリギリで避けた
「さあ、もっとだ!もっと本気になれ!汗を垂らし!血を流し!意識を飛ばしてでも!俺を超えてみせろ!!」
「言われずともやってやるわ!」
ゼロの放つ魔法を全力で跳ねのけるリリア
明後日の方向へ飛んで行った魔法はテリア女王が作ったバリアに当たり消滅する
「ぐっ...!」
テリア女王が攻撃を受けたかのような声を出し、床に膝をつく
「おや、ご無事ですか?」
隣にいる謎の人物が話す
「う、うむ、平気じゃ、いやしかしこれほどとはの」
「これほど、とは?」
「あのバリアはわしの魔力で作っておる、普通なら攻撃を防ぐだけで終わるものじゃが...」
テリア女王は腹部を抑える
「あまりにも強い衝撃がくると受け止めきれず、わしに直接攻撃が通ってしまうのじゃよ...」
「なぜそのようなことに?」
「魔力は万能じゃない、と言うほか無いの」
「なるほど、そういうことですか」
「確かに魔力は便利なものじゃ、じゃがそれが無くなった時、人はみな無力になるじゃろう」
「先ほど周りの光が全て消えたのも、それと関係がありそうですね」
「魔力を遮断する何かを持っておる」
「そういうことですね」
ゼロとリリアの戦いは一方的なものにはならなかった
確実に成長しているリリアを見れたゼロは最後まで実力で勝負すると決意した




