2話
旧題 騒がしい所
三人はゼロの家から少し離れたところにある冒険者ギルドに到着した
中に入ると様々な人が雑談や作戦会議をしていた
ゼロはあくびをしながら話した
「ここは毎日騒がしいなぁ」
するとゼーレは言った
「まぁしょうがないでしょ、今はここしか集まる場所がないんだから」
「はぁ、どうしてこうなっちまったんだろうな」
口を開かずについてきていたルイが言った
「また過去の話でもするかい?いつでも教えてやるぜ~?」
「なんであんたはそんなノリノリなのよ...」
と話してるときに一人の女性が近づいてきた
「三人ともごめんね~今ちょっと忙しいから後で話に来るわね~!」
彼女はメル、ここの受付嬢だ
椅子に座ってリラックスしていたゼロが返事をした
「わかったメルさん!」
「話って、何を話すの?」
「あぁ、ちょっと気になることを耳にしたからな」
「ふーん??」
ゼーレはよく分からなかったようだ
「なぁなぁ!それよりさ、過去の話今のうちにするか?」
ルイが語りたそうな目で問いかけてきた
「そうだな、しばらく暇だしまた聞くか、なるべく手短にな」
「よーしわかった!任せとけ!」
「気合入りすぎだろ...」
「まったくね」
ルイは一息置いた後、この世界の過去の話を始めた
十年前、平和だった世界に悲劇が起こった
ゼロの住んでいる村に突然空中に人が現れた
みなはそれを神と呼んだ
神は不敵な笑みを浮かべると、腕を村の方へ向け魔力を貯めだした
ゼロは家の外で見ていることしかできなかった
魔力を貯め終わったころで、二人の姿が神に向かって空中を駆けだした
「ここは絶対に守るぞ」
「あぁ!行くぜ!」
二人の掛け合いが聞こえた後
目の前が真っ白に光り、巨大な衝撃波が世界を回った
後の噂では、世界はゼロの住んでいた村とその周辺以外は全滅
人口が十億人から二十万人まで減少した
神の正体は分かっておらず、どうやら倒されたわけでもなさそうだった
神に向かって飛び出していった二人は、伝説の勇者だった人じゃないかと言われていた
「...とまぁ、こんな感じかな」
「いつ聞いても謎なことだらけだな」
「そろそろ来る頃かしら」
三人は雑談をしながらもう少しだけ待っていた