15話
ゼロとトラークは階段を上り、スタールのいる部屋の前に来た
「ようやく兄貴と再会か」
「嬉しいか?」
トラークはニヤニヤしながら聞いてきた
「嬉しくはあるが、正直兄貴とは戦いたくないね」
「怖くもあると」
「そうだ、というか兄貴の強さを見れば誰だって怖くなるさ」
「まあな~、味方だと頼もしいが敵にまわると...ってやつだな」
「誰が操ってるのか分からんが、必ず止めないと」
「だな!...行こう」
ゼロは頷き、部屋のドアを開けた
「待っていたぞ、ゼロ、トラーク」
王座の席に座ってこちらを見ていたのは
「久しぶりだな、兄貴!!」
紛れもない、スタール本人だった
「兄貴、あんたは一体何がしたい」
「破滅、ただそれだけだ」
(思考も言動もまるで別人だな、身内を騙して何かをするつもりじゃない
ってことは、操ってるやつは単にスタールの力を利用したいだけか)
「兄貴なら理由の一つくらい持ってるはずなんだがなぁ、
操ってる本人に出てきてもらうか」
「なら、力づくでもやってみるがいい」
スタールは立ち上がりゼロの前へ来た
「殺しはしねぇ、必ず正体を暴いてやる」
「いいだろう、その前に」
一瞬、視界が真っ白になる
「うっ、何を...なっ!」
ゼロは隣を見る、するとそこにいたはずのトラークが倒れている
「トラークになにを!」
「夢を見てもらっているだけだ、すぐには覚めぬ」
「外道だな」
「配慮だ」
スタールは指を鳴らすとトラークが部屋の入口へワープした
「俺の相手はゼロ、お前だけだ」
「...いいぜ、やってやる」
伝説の勇者スタールとの決戦が始まった




