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My hack  作者: 面子宿
15/30

拾伍

速度落ちないよう気を付けますね。


セイはにこりと笑い


「じゃあ、問題無いだろ?君が決めた選択だ。こんなことに、僕の発言で惑わされちゃ駄目だから。」


「惑わされてないだろ?」


セイの口から笑みが消える。


「これから何があってもその決意が変わらないと言える?」


「多分...?」


「多分じゃダメだ。君がもし揺らげば付け入られる隙を作る。強い意思を持て。博愛の主にふさわしい、何にも囚われない意思を持て。」


「主?」


「あぁ、そうだ。僕は君の臣下だ。従者でもいい。だからもっと相応しくなれ。雑多の愛も本物の愛も全て受け入れられるように。そして弱音は死んでも口にするな。」


「死んでも?何で?」


「言霊がつく。」


「そんなものを信じてるのか?」


半分バカにしたような口調


「僕と言う存在の前で、それを馬鹿にするの?」


顔こそ笑顔なものの口調からは怒りが溢れ出ている。


「あのね。君が揺らぎ、弱音をはいて感情を害して、本質が変わったら僕の力が弱まるんだ。弱まるだけならまだいい。最悪の場合は消えるんだよ?」


セイは怒っているのではない。震えているのだ。

悲しくて、そして怖くて

消える。それは人にとって死ぬと同義。

セイが震えるのも無理はない。


「分かった。約束する。弱音をはかない。意思を揺らがせない。」


「それでいい。それでこそ主だ。」


先程の震えが嘘のようにセイは元の調子を取り戻す。


「さて、そろそろ談話も終わろうか。」


「...そういえば、ここはどこなんだ?」


「君の精神みたいなとこかな。現実ではまだ多分30分くらいしか経ってないよ。」


少なくともさっきまでの体験は体感時間だが、何十時間もあった気がする。


「便利な世界だな。」


「原理は走馬灯みたいなもんだよ。じゃあ楽しい夢の時間も終わろうか。さあ目覚めの時間だ」


「まぁ、楽しくは無かったけどな。」


目の前が揺らぐ。

懐かしい匂いが鼻を劈く

読んでいただき感謝です。

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