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本当に良い物は宣伝など打たれないのではないか?

「本当に良い物は宣伝など打たれないのではないか?」

と僕は呟いた。


「ああ、またはじまった・・・」

と美少女剣士のミカが呟いた。


「うん、しょうがない」

と小さい美少女魔法使いリンが頷きながら呟いた。


「そうね、しかたがないわね・・・」

ともう一人の魔法使いのカナコも言った。


そう僕らはいま、『トルネードタイガー』と戦っていた。

それは名前通り嵐を操るモンスターだ。

しかし、僕の興味は、そちらではなく、宣伝に向かっていた。


「本当に良い物は宣伝など打たれないのではないか?についてだけど。例えばテレビCMが一本100万円だとして、それはどんどん原価に乗ってくる。毎日一回宣伝を打っていたら、3000万円で、宣伝のおかげで1万円のものが3000個売れたらとんとん、1万個売れたとしても、30%は宣伝費ということになってしまう。同じ一万個売れる場合、宣伝しなければその30%分良い物になるのではないだろうか?」

「そのてれびしーえむ?というのはよくわからないけど、良い物って原価率が高い物の事なの?その宣伝をしなかったら、同じ数を売るのは難しいはずよね?知らない物を買うことは出来ないわけだから」

と、美少女剣士のミカが質問した。

ミカは頭の回転も、足も速い。


「お?なるほど?『良いもの』の定義の話だね?」

「うん、だって買う側のこっちは原価率とかわからないし、みんなが使っているものの方が良い物という考え方もあるんじゃない?例えば、この私の剣。他の人も使っていたら、使い方を聞くことができるわ!ということは、この剣は他の人が使っていない剣より、使いやすい。結果モンスターに勝つことが出来る!」

「おお、それは凄い考え方だ。皆が使っているという特徴によって、結果その武器は『強い』という性能を手に入れることができるわけだ」

「そう、原価率が高いか低いかは、わからないけど、使いやすいかどうか、他の人にきけるかどうかはわかる」

とミカは説明した。


「なるほど。それが性能か。みんなが知っているということ、みんなが持っている、ということが一つの性能なわけだね。宣伝をすることによって皆が持つものになって、性能が本来の姿になる。ということか」

「そうそう」


「何を言っているかさっぱりわからなかったわね」

と大きい方の美少女魔法使いカナコが笑った。

「うん、まったくわからなかった」

と小さい魔法少女のリンも笑った。


「いやー、有意義だった」と僕は満足した。


「さて、倒そう」と聖剣『アロンダイト』を振った。


その聖剣は光り出し、この世界最強の力を存分に発揮することになった。


ドカァァァァンという音と共に、『トルネードタイガー』を倒したのだった。


「宣伝が必要ない、こういう真の実力を持った他に持っているひとのいない、『アロンダイト』のような良い物もあるけどね」

僕の思考と異世界の旅は続く。


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