restaurant
restaurant
【名詞】【可算名詞】
レストラン,料理店,飲食店; (ホテル・劇場などの)食堂.
「・・・あの、好きな人・・・いないんですか?」
「・・・なに?いたら、キミとなんかとご飯してないよ?」
「・・・じゃあ、どうして誘ってくれたんですか?」
「・・・なに?私からの誘いはイヤだったの?」
「・・・いえ、僕はその・・・、こんな感じで話し上手くないから・・・」
「・・・なに?私はそんなことまで無視してまで、キミとご飯しに来ているの?」
「・・・その、違います。あの・・・すみません。」
「・・・なに?私は謝ってもらうために、キミを呼び出したの?」
「・・・理由、なんですか・・・。本当の、理由は何ですか・・・?」
「・・・うん。この前、キミと話して解ったことがあったから・・・それで呼び出したの。」
「ぇっ・・・」
「キミは、いつもそうやって居てくれるんだね。」
ファミリーレストランに僕と彼女はいた。
「僕は、僕でいるだけです・・・」
「キミは、違うね・・・」
「何が、違うんですか・・・」
「自分で解っているでしょ・・・」
「え、判らないんですけど・・・」
「嘘つき。いつも人を眺めて、色々と解析して人付き合いしているくせに・・・」
「いや、あの、もう、それ・・・クセなんです・・・。だから・・・」
「私のことも、判っているんでしょ・・・?それに、他人の分析できるなら、自分のことも出来るよね?」
セリフドリンクの薄い炭酸コーラが、氷をゆっくり溶かしながらカランと音を立てて、僕に反抗してきた。
「いや、わかんないです。」
「ねぇ、キミは何のために産まれてきたの?」
「えっ・・・」
「キミがいくら悲しくて苦しくって、この世から逃げ出したくて…今見えているリストカットのように自分を傷つけても構わないよ?だけどね、それを他人にぶつけるって、どうなの?私はね、それが気に食わないの。人をそういう風に何でも優しくして、『自分は正義だ』て振舞っている人が嫌いなの?何で?」
氷を少なめにしてきたはずの僕のウーロン茶が、結露に覆われて酷いことになっていた。
「あの・・・僕はそういうつもりはないです。ただただ、尽くしたくて。何かをしてあげたくて。とにかくそれをしないと、気持ちが治まらないんです。生きていけないんです。」
「じゃあ、一回死んでみるといいよ。きっと解ると思うよ、君がどれほど他人を傷つけてきたか。迷惑をこうむってきたか。人を迷信させるとはどういうことか、お通夜の夜に祭壇の横で眺めてばいいさ。どれだけ、困らせてきたのか。さぁ、死にな。」
チャリリン…
≪ありがとうございましたぁ~≫
店内に店員さんの声が響き渡たった。
「あの・・・僕は、じゃ・・・これから・・・じゃ・・・」
「は?先輩の業務命令だよ。さぁ、死なないのか?」
「そう云ってくれるなら、死んであげたいです。観てみたいです、どれだけのコトをしてきたのか・・・。でも、死ねません。」
「だって、死にきれなくて何度もリストカットしたんだろう?じゃあ、死になよ。今がチャンスだよ?」
カラン
また、コーラが僕にはむかってきた。