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Abuse Revolver  作者: 鈴呂
一章 Abuse Revolver 
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#7 部長 釜立鷹文

 其の日は、季節の変わり目ともいえる様な大雨、午後にもなると教室から見渡せる街並みは薄暗く下を見れば校庭は雨で泥濘ぬかるんでいた。

 授業が終ると、放課後は小鳩と二人でオカルト研究部へ取締りに行く予定だ。

『考え過ぎか……この天気、来るなと言わんばかりだな』そんな事を思い授業は終盤に差し掛かっていた。

 終業の予鈴が鳴り、クラスメート達は部活に行くもの、帰宅するもの、其々支度をしている。

 其処に教室の扉を開けたのは、小鳩。


「大貫くん、行くよ」


 普段は、小鳩には”しちみ”と呼ばれているが、クラスメートの居る前ではちゃんと苗字で呼ぶという徹底ぶり、だが二人になればしちみ。『そういえばジンと居る時はしちみだった、ジンに対する小鳩の位置関係がわからない』っという些細な事を考えながら小鳩の後ろを歩き、いつの間にやら例の部室の前に辿り着いた。「此処が、【オカルト研究部】か」

 ジンからもらった情報から三日。この扉の向うに釜立と水神がいる。

 小鳩が、部室の扉をノックし生徒会執行部です。っと扉を開けると確かにオカルト的要素のある室内、

 蝋燭に砂時計、如何にも不思議な物体が写っていそうな写真や標本 本棚には黒魔術的な要素のある古めかしい書物の数々。机の上にもム○とかいう雑誌まで置いて、其の奥の椅子に窓に向かって坐ってい男。


「失礼します、生徒会執行部 生徒会長の神室小鳩です」

「おや?生徒会長様がなんの用でしょうか?」坐っている男が椅子を回し振り返る。


 ―――ぶっ!ぶはははは!「こ、小鳩笑うなよ あははは」「あんたも笑ってるじゃない あははは」

 男は、唖然とする。言うまでもなく俺たちが爆笑してしまった原因は、椅子に坐っている男があまりにも某猫型ロボットアニメのスネ○くんにそっくりな顔に思わず吹いてしまった。

「き、君たちは何が可笑しいのかね 人の顔見て笑ってないか?」

 その通りですと言いたいが、それはあまりにも失礼、小鳩はツボに入ったのか、振り返り口を抑え笑いを堪えているので、気を取り直して俺が代わりに本題に入る。

「失礼。私は生徒会執行部の書記長をさせて頂いている、大貫七味と申します。こちらの部長の釜立くんはおいでですか?ぷぷ」

「ぶ、部長は私ですが何か?『いつまで笑ってるんだ、この2人……』」

 少し呆れ気味で答えるその男が、部長の釜立であった。


「本題は、ここの部 オカルト研究部の方へ多数、苦情がでていますので少しばかりご注意をと」

「それは、わざわざ申し訳ありません、どのような苦情なのでしょうか?」

 俺は、苦情の一部始終をこのブサイクに説明し、今後は付近に迷惑をかけないという条件を提示、しかしあまり納得はしていないようだが、【一つだけ】は認めて欲しいとの条件を出し部の存続の為といってブサ釜は了承。

「しかし、貴方方はそれでいいのですか?」

 意味深な言葉を吐き捨てるブサ釜、その言葉に小鳩が反応した。

「それは、どういうことでしょうか?ブサ……じゃなくて、釜立さん」

「今、ブサって言いませんでした? 私達オカルト研究部は、この学校を【怪事件】から守っているというのに誰もわかっていない」

 其の時、漫画のように外には稲妻が走り雨音だけが残る。


「怪事件?」


 そういってブサ釜は、自信ありげな表情を浮かべ話し出した。

「これから、この学校は大変な事が起きるんですよ。それは異形の支配、その時はいずれ【私達】が必要になってくると思いますけど」

 

  ――ガラガラ

  

 オカルト研究部の扉が開き、俺と小鳩は其の扉の方を向く、すると其処には巫女の姿をした女子生徒が立っていた。

 巫女の姿をした女子生徒は、部室内の状況を見渡し最後にブサ釜の方を向いて訊く。

「部長、この方達は入部希望者なのですかと心から申し上げます」

「やぁ いい所に来たね水神くん、この方達は生徒会の会長の神室さんと書記の大貫君でうちの部を調査してるらしい」


「そうですかと心から申し上げます」

 

『この女子生徒が、水神未来マジで巫女の格好をしてるなんて』

 女子の割には長身で、日本女性を思わす綺麗な黒髪に色白で少し切れ長の目 先程のブサ釜が出してきた一つの条件とは、この水神の巫女姿を校内で認めて欲しいと言う事だった。間近で見るとやはりその事について生徒会長である小鳩は勿論黙っていない。

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