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Prolog.

むかしむかし……って、別に今もあるけどまぁとりあえずね


あるところにレーゼトア王国という国がありました


その国は勇者を唯一召喚できる国として有名でした……

…今もだろとかは言わないでよ、こういうものだと思って


その国の王族は王様と王妃様に王子様が二人と王女様が二人で、もうじき五人目の子供が生まれるということで、国民もみんな浮き足立っていました


あるとき、王妃様は何の前触れもなく三人目の王女を産みました


しかし、王様は王妃様の産んだ王女を見て、その異様さに思わず眉をしかめました


王女は、王様にも王妃様にも無い黒の髪と眼を持っていたのです

王女はその容姿で王様と王妃様、他の四人の兄姉たちをふくむ様々な人に嫌われました


そのうえ、王女には魔力が少しもありませんでした


王族の者であるにもかかわらず魔法がまったく使えないことで、王女にはすぐに『欠陥王女』という二つ名が付けられてしまいました


それからしばらくして、王女は誰にでも嫌われている自分に気づいたのでしょうか


あるとき、王女は王様にいいました


自分を東の書庫の塔に住まわせてほしい、と

そこでなら誰も迷惑にはならないだろう、と

自分も本が好きだから、退屈して迷惑なことはしでかさないだろう、と


王女は、自ら人を遠ざけることにしたのです


王様はこの王女の言葉に、二つ返事で了解しました


こうして、レーゼトア王国の城に開かずの間ができました


王様は新しい本が出たと知れば買い、魔法を使って開かずの間に本を送り込みます


すべては、大嫌いな王女の興味を本だけに向けさせるために



欠陥王女は今日もまた、本を読み続けます


さて……今日はどんな本を読むのでしょう?


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