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用語集その1

本文書は情報素魔術入門の翻訳文ではない。

本文書は安全規定機構特別措置第13号により、簡易審査によって公開が許可されている。

本文書は管理対象外文書として改変対策のみが施され、監視は行わないこととする。

安全規定機構規則64条における情報開示

原書名 情報素魔術入門に関連する付随文書

原書著者 城島なざら

原書形式 魔術書でない文書

原書言語 日本語【EA-1】

原書同一性検定 パーソンズ検定

原書有害性検定 イェイリ・ノックス法

安全管理基準 管理対象外

『情報素魔術入門』の文書中説明がなされない、固有名詞等の用語について用語集を作成しました。

本文書において、理論に大きく関連しない各用語については、特に説明の必要がないとの著者の考えや管理体制の複雑化の問題から補足説明を省いておりました。

ですが、今回安全規定機構の問題により、文書公開に規制がかかりましたので、代わりにこちらを含む、いくつかのおまけを公開します。

魔術を学ばれない一般の皆様におかれましては、特に必要のない説明かと思いますが、暇つぶしにでもご利用ください。


今回は審査報告書などからの用語について解説します。


用語集その1


・安全規定機構

 魔術の安全な運用を目的とし、魔術運用と魔術情報の監視を行う国際機関。国際機関ではあるが、参加しているのは米国をはじめとするいわゆる西側諸国が主であり、ロシア・中国を中心に中東と東アジアの一部が参加する魔術安全管理協会、秘匿国家群のMR機関など類似の組織がそれぞれ所属国を統括し、組織の間では緩やかな連携がなされている。

 日本も所属しているが、日本の魔術師との連携は密ではない。


・安全文

 魔術関連書における、故意、または過失による閲覧者への侵害を阻止し、安全な閲覧を可能にするために開発された、魔術言語と筆記形式。この方式で書かれていれば、いかなる魔術、魔術的要因が無意味化され、どのような魔術文も魔術的侵害も生じない。

 魔術指南書など、魔術的侵害対策ができない魔術初学者のために開発されたものだが、不意の事故等の防止のため、現在では魔術書を除くほぼ全ての文書がこの方式で記載される。安全文で書かれている書物は登録と初回審査さえ済んでいれば安全規定機構の管理対象外となるため、近年の魔術関連書はかなりの数が出回っている。


-ノーリッジ安全文

 故ノーリッジ氏が手がけた、英語(アメリカ英語)をベースとした安全文。それまでは、魔術によく使われる言語群、聖書言語や古言語の安全文は多く開発されてきたが、魔術の軍事利用と情報素魔術による米国の台頭に伴って英語も多く用いられるようになり、現在では世界トップシェアの安全文といえる。

 1950年代当時のアメリカ英語向けに開発されたが、近接した言語であれば多少の改変で用いることができ、現代の英語を含むいくつかの拡張形式が用いられている。


・影響推定

 ドードレッド影響推定、ウィルスター影響推定も共に、魔術暴露に弱い非魔術師に対する安全性の推定法。ドードレッド影響推定は基準魔術に対する暴露を元として、個人に対する魔導書(関連書)の影響の強さを測る。ウィルスター影響推定は基準魔術を元として影響の範囲を測る。ドードレッド影響推定の測定にはヘレンの形代(一般人相当の測定用身代わり)を用い、それで不足する場合は魔術防御を段階的に形代に仕込む。


・非安全文言語

 一般に魔術は非安全文である通常言語(いわゆる一般の自然言語)、共通言語(言語として体系化された人工言語)、魔術言語(魔術用に作成された言語)のいずれかによって書かれたり、詠唱されたり、といった形で用いられる。通常言語はローカルなものであれば魔術師の母国語や、術系統の基盤言語が、より広く用いられるものでは、英語、ギリシャ語、ヘブライ語、ケルト語、ラテン語、ノルド語などが多い。魔術言語は自然言語をより魔術に用いやすいように加工したもので、省略法、頭韻法などいろいろな形式があり、現代において有名なものには魔法陣型による省略法、氷雪文字、モリト命令語などがある。

 自然言語、共通言語は言語番号が割り振られ、日本語は【EA-1】、英語はイギリス系英語【NE-1a】が、アメリカ系英語が【NE-1b】、となる。方言などによる小区分も番号が振られるが、魔術的特性は大区分でほぼ区切られる。


・城島機構

 日本の魔術研究機関。世界で唯一の非魔術師の運営による研究機関。主に魔術史と魔術理論についての研究が行われている。


・魔術学校

 魔術学校は魔術師見習いのための学習・研究機関である。魔術師になるには弟子入りし、師匠のもとで教わるというのが古来一般的だったが、魔術師間の連携が進んだ1400年以降、理論を共有する魔術師同士で、弟子をまとめて教育する機関が求められた。それらは初めは私塾であったが、強い共通規格である近代魔術や情報素魔術の成立、軍事魔術としての発展に伴って国家の枠組みの中にある学校・研究機関としての魔術学校が各国で設立された。


-米国の魔術学校

 米国には5つの魔術学校が存在する。いずれも米国の管轄下にあり、軍事的貢献を求められる。

が、昨今の軍事における魔術の影響力の低下に伴い、軍事色は薄れつつある。また、規模も縮小しており、1校は廃校の噂があったりなかったりするのだとか(エイブリー・エバンス談)。


--カンザス魔術学校

 カンザス州に存在する魔術学校。魔術学校の大半は魔術師の私塾をもととするが、こちらは国家防衛プログラムの一環として設置された研究所が前身となっている。米国の魔術学校の中では規模が大きく、またその経緯から軍事との関連も強い。米国土安全保障省対MA防衛プログラムの傘下にある。

 情報素魔術の父、エルズワーズ・エバンスをはじめ、情報素魔術に関する研究、教育が盛んである。最盛期は同盟各国からの魔術師の受け入れも多く行なっていた。

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