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シュミレーテッド・リアリティ

ついに完成第二話



しかし未だ説明部分から抜け出せず


第三話には説明を終わりたいな



構成数値変更作業80%


本体機能強制終了


システム強制駆動、数値変更強制作動


構成数値変更作業85%


数値に異常を感知、―――強制続行


構成数値変更作業90%


数値が表示不可能領域に到達、―――強制続行


構成数値変更作業95%


制御機能強制再始動、―――プログラムの停止を確認。


構成数値変更作業100%、―――作業完了。


データにバグを検知、システムの緊急停止を確認。


月見里和(やまなしかずき)』のデータを隔離します。


3,2,1……隔離完了。


バグデータによる侵食率67%。隔離空間との接続閉鎖、AI停止、―――隔離空間を放棄します。


―――ご武運を。








「気分はどうかな、月見里君?」


「……あんた誰ですか?」



診療台の横、和の右上に立つ男は言った。




「おめでとう。君は選ばれた」









【シュミレーテッド・リアリティ】











「初めまして、と言うべきかな。それとも謝罪をするべきか」



それとも素直に自己紹介から始めるべきかな、と彼は言う。


白衣を纏い、タバコを加えながら彼は言う。



「正直謝るつもりは微塵もない。それだけの意味があるし、君にはそれだけの義務がある」


「義務……って何ですか?」


「……まぁ、それについてはあとで話すさ。一之木に、先生は要点だけしか言わないから起承転結ハッキリ話してこい、と言われたんでな」



長い話になるが付き合ってくれや、と彼は言って煙を吐く。


その姿は様になっており、白衣を着ているのにも関わらず医療関係者には全く見えない。



「先ずは自己紹介。蛇垣(かきね)って名前の医者……まぁそれに従事した仕事をしている。と言ったもののヤブ医者だが、人気はある」



先ず世界の話をしよう。


そう言って彼は右手を上げ、四本の指を立てる。



「この世界の構成は全て数字によって成り立っている。簡単に言えばオンラインゲーム、難しく言えば変異性混合型シュミレーションプログラム、移民唯我論(いみんゆいがろん)タイプ」



混合型を知っているかね?と聞く彼に首を横に振れば、彼は当たり前と言わんばかりに頷き、数枚のレポート用紙を渡してきた。。



「シュミレーションには市民型と移民型、そして二つから成り立つ混合型というのがある。

 詳しくはそれに書いてあるが、簡単に説明すれば人が関わるか関わらないかの違いだ。

 市民型は全てがその中で作られた存在で構成されており、その中に本当の人はいない。

 一方、移民型はアバターと呼ばれる仮想身体を創り出して世界に精神を持ち込む。

 そして、我らが世界は混合型。その二つの性質を併せ持ち、機械と人が入り混じっている世界」



ここまでに何か質問はあるか?と彼は言葉を止める。


質問以前の問題だ。理解不能、非現実的。


それを信じろと初めて会った男に言われ、それを信じる者が何人いるだろうか?


いるとすれば、余程の大物か、または何も考えない馬鹿だ。



―――理解不能な事に質問も何もない。



「ありません」


「よし、じゃあ続けよう。さっきも言ったとおり、この世界は混合型。つまり機械と人間が共存している世界だ。そして機械は私たちだ、―――我々はAIなんだよ」



―――いや、AIだったの方が正しいか。



簡単に、簡潔に、あっさりと彼は重要な事を言った。


AI。正式名称Artificial Intelligence、所謂(いわゆる)『人工知能』


人間と同等の知能を持つコンピュータであり、空想上の産物。


物事を考えず、楽しみや悲しみ、怒りといった感情をもたない存在に、人と同じ感情や知性を持たせた存在。


それが我々だと彼は言った。


我々とは誰だ?彼か?彼女もか?それとも、―――。



「……ありえない」


「ああ、現実的にはありえない話だろう。―――しかし、その現実すら造られた物なのだよ」



―――事実、君が造られたもので無ければ死んでいた。


そう言って彼は胸の中心を指差す。



「―――っ!」



胸の中心、肋骨の中央。そこには確かに彼の逸話を現実と受け止めるだけの証拠がある。。


そう考えれば納得できる、そうでなければありえない証拠が、



「……心臓」


「そう心臓だ。柿音に打ち抜かれ、そして尚も傷一つ無く動き続けている君の心臓。おかしいと感じなかった訳ではないだろう?」


「………」


「君は何処かで『非現実的だ』『ありえない』等と思って現実を否定した。体験した事を否定したんだよ」



百聞は一見に如かず。


百回聞くよりも一回見たほうが信用出来るという意味だが、ならば体験するのはどれほど信用できるだろうか……答えは『必ず』な筈だ。


現実で体験した事を、ありえないと否定した。


目にして、耳で聞き、体で体験した。


それを『ありえない』と言える理由は何だ?


何故ありえないと思った?



「そろそろ違和感を感じているんじゃないか?自分の考えや行動に。ついでに家での行動を考えてみるといい、家で何時も何をやっていたのかもね」


「家でいつもやっていたこと……?」


「ああ。家で見ていたテレビ、家にあるゲーム、帰るまでは一体何をやっていたか。

 母親の顔、父親の顔、家にある家具は?

 何でも良い、家のことを思い出してごらん。―――きっと全然思い出せないから。」


「っ、そんな事―――」


「じゃあ何か思い出せるかい?思い出せるわけがないんだよ。だって造られてないんだからさ」


「造られてないって……!」


「我々ゲームの街にいる村人のようなものだ。村人一人ひとりの家の中まで丁寧に造ると思うかい?―――この世界はプレイヤーの為に造られてた世界だ、プレイヤーがいないところまで造りはしないよ」


「……でも、記憶はある」


「しかし唯の記憶だ。何かをやったという記憶があるだけで、その光景を思い出す事は出来ないだろう?」



そう造られていたのだから当然さと、彼は煙を吐きながら言う。


「今までの人生全てが造りもの、記憶も思い出も嘘の塊。だけど安心すると良い、―――これから手に入れる記憶は現実だ」








君もプレイヤーと同じに立場になるのさ。


彼はそう言ってニヤリと笑った。









初めて作るオリジナルと言うのは設定構成が難しいデスネ。


何回も書き直してました。そして模試受けてましたm(_ _)m


全て頭の悪い自分がいけないんですよ(´・ω・`)


取り敢えず、不定期&低速更新ですが、今後共よろしくお願いします。


説明パートがまだまだ続くよ!

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