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カゲノナゲキブシ
空のグラスの中身はきみの心臓に流れ込むだろう
六千キロメートルの彼方から
海辺の道
浮かぶ 裸体
月よ 悪魔よ
カマキリは偉大だ
暗礁の上を飛ぶ紙飛行機のように
流れ込み 投げつける
数式 輝く窓の方へ
ガラス
さまよう
凝固する破片
思い出せ
カッターナイフ そして
緩やかに下降していくクリスマスツリー
指で弾き飛ばせない程 重い空 その
網膜のようなセロハン層が剥がれ落ちる
目が痛い
だが
影は 歌う
魂と心 脳、絶対
僕の知らない 僕の記憶
絶望の深き淵から影は歌う