あなたと収穫したい。―塩罪の悪役令嬢―
王子「ヒロイン(名前未定)が何年もかけて育ててきた畑をめちゃくちゃにしたのは、わかっているぞ」
悪役令嬢「それは……冤罪ですわ」
王子「冤罪なわけなかろう。おまえがあの場所で、こそこそと土を盗ったり、雑草を植えているのを見た者が何人にもいる。おまえの罪は明白だ」
取り巻きA「ヒロインちゃんが手塩にかけて育ててきたというのに……嘆かわしいことに、あの場所はもはや不毛です。あなたがそうしたのでしょう?」
悪役令嬢「それは……塩害ですわ。塩害なのです」
それが事実。私があの場所を何度も調査して出した結論です。王子たちは、私が何かをしたと思っていますが、私が何もしなかったら、もっと早い段階でにダメになっていたでしょう。土壌を改善する草も植えましたが、根こそぎ抜かれてしみました。
ヒロインにも改善するようにと何度か説明をしたのですが……効果はなかったようです。
王子「さきほどから、冤罪、冤罪とそれしか言えないのか」
悪役令嬢「だから塩害ですって! 無知な素人が土地の特性を知りもせず無計画に肥料を与え、金にモノを言わせ、気に入ったうつくしいモノしか育てないから、ああなるのですわ。もう、土遊びでは済まされません。立派な環境破壊です。道楽につきあわされる、土地がかわいそうです」