第39話
『16分……』
常夏のグアムは四季を通じて夏のように暑く、北半球が真冬の今でも太陽は容赦なく照りつける。リズミカルに深呼吸をしながら、蕭智堯は手の甲で顔の汗を拭い、自分を落ち着かせようとした。
自分が狙われてミスをし、それが失点に繋がる――MFにとってこれほど重いプレッシャーはない。
「智堯、あまり考えすぎるな。」ボランチを務める司徒俊緯は、その気持ちが痛いほどよく分かった。このポジションは時にドリブルで包囲網を突破し、守備から攻撃への転換を図る必要があるが、その過程でミスは避けられない。そして自陣深くでボールを奪われることは、即座に相手にチャンスを与えることを意味する。
「ああ、大丈夫だ。」彼は頷き、スコアボードに目をやった。
3-0……
『倉野尾一志が1点決めた。老魚はまだ……』そこまで考えて、蕭智堯は目を閉じて首を振った。今はそんな先のことなど考えている場合ではない。
自分が狙い撃ちされ、それが奏功してしまっているという現実に向き合わなければならない。
蕭智堯が動揺している様子を見て、余仁海と梁博豪も空気を読んで余計なことは言わなかった。
日本代表は戦うごとに勢いを増している。このままでは、香港代表が彼らに思う存分蹂躙されるのをただ見ているしかなくなるだろう。
那須宏行は横目で陳召禧を見たが、彼が依然として何の反応も動きも見せないのを見て、心の中にわずかな疑念が湧いた。
もちろん現在日本は3点リードしており、客観的に見て逆転される可能性はほとんどない。
だがプロの指導者として、自分の教え子が、しかも戦術の要である主力選手が、あのような基礎的な問題を抱えたまま放置されているというのは、どう考えてもあり得ないことに思えた。
『だとするなら、理由は一つしかない……』
……
「トップ下をやりたいのか?」
大学サッカー部のある先輩は、スタメンのボランチだったが、主な役割はチームを繋ぎ、全体のリズムを整えること、言わばピルロのような存在だった。
当時、蕭智堯はコーチにダメ出しされたばかりだったが、それでも中盤の選手になるための勉強を続けたいと願っていた。
彼は、少なくとも中盤やサイドに向いているかどうかは、生まれつきのものではないと信じていた。
「うーん……」すでに4年生だったその先輩は腰に手を当てて口を尖らせ、痩せた体の蕭智堯を値踏みするように見た。「ドリブルは悪くないが、基礎が甘いし、囲まれた時の対応やフィジカルコンタクトが苦手だろ。ちょっと厳しいんじゃないか。」
「トップ下には向いてないってことですか?」
「少なくとも今の君の……プレースタイルを見る限りではな。」先輩は両手を動かし、まるで大きな円を描くような仕草をした。「あるいは、まずはインサイドハーフのやり方を学んでみたらどうだ? 少なくともその点なら俺が教えられることがあるし、今の君には役立つはずだ。」
サイドの選手と中央の選手の何が違うかと言えば、中央の選手は常に360度全方位に気を配らなければならないのに対し、サイドの選手は多くの場合、180度程度で済むという点だ。
ある意味、サイドの選手は考えることが半分で済むということになる。もちろんこれは単純な引き算ではなく、中央の方がサイドより2倍難しいと断定できるわけではない。
ただ岡部彰が説明したように、サイドの選手が後方に感じているあの独特の安心感は、中央に移った途端に消え失せる。そこは全くの別世界だ。敵はもはや、脳内で想定済みの側面から迫ってくるだけではない。視界の届かない死角から、左から、あるいは右から現れる。脳の処理速度はより速く、より先回りをしなければならない。
「例えば左サイドバックがボールを持った時、俺が中盤で顔を出す。この動きに何の意味がある? 『ああ、右サイドバックが空いてるのが見えたからだ』。じゃあ顔を出したその一歩の時点で、実は俺はもう反転して右へパスを出すことを想定済みなんだ。OK、じゃあ一番近い敵はどこだ? ここだ。じゃあどうやってターンすれば、この一連の流れを確実に成功させられる? ――こういうことを0.5秒以内に全部考えなきゃいけない。そしてこれは基本中の基本に過ぎない。」
「例えばハイボールが飛んできたとして、大体このエリアに落ちるとする。じゃあ君は競り合いに行ってファーストタッチを狙うか、それともセカンドボールを拾うか?」
他の同級生たちが言うように、この先輩のピッチ上での一挙手一投足は、最初から計算され尽くしているようだった。彼の仕事はまずポゼッションの安全を確保することであり、創造はその次だった。
それが彼の職責だった。
『でもトップ下の職責は、相手の守備ラインを引き裂くこと、相手の隙を突いてキラーパスを通すことだ……俺はそれまでやらなきゃいけないのか……?』当時の蕭智堯は先輩の指導の下で一歩一歩学んでいたが、同時にそんな疑問も抱いていた。
「実はこういう技術や思考法は……かなり基本的なことなんだ。」先輩は親指を下唇に当て、何かを考えているようだった。「逆にこう聞いてみようか。君が真ん中でプレーする時、一番の問題は何だ?」
「えーっと……」蕭智堯は足を止め、眉をひそめて2秒ほど空を見上げて考えた。「なんだか……いろんなことがスムーズにいかないんです。」
「もっと具体的に。」
「多分、例えば俺がAにパスを出して、彼がBにワンツーで叩いて、また俺に戻してほしいとします。そのコースならエリア内に侵入して折り返せると分かってるから。でも実際はAにパスを出しても、彼がビビってボールを失ったり、なぜかターンしてサイドの底へ展開しちゃったり……とか。」蕭智堯は肩をすくめた。
「もし君が左にいて、Aが右にいたとする。彼が左利きなら、君は少し深めにパスを出して右足側に送るべきだ。そうじゃなきゃどうやって君にワンツーで返せる?」先輩は何かを悟ったように彼に近づき、再び身振り手振りで説明した。「あるいは、そもそもそのAという選手には普段から壁パスの意識がないのかもしれない。君の脳内で彼を使ってそのルートを描くこと自体が間違っているんだ。」
「……じゃあどうすれば?」
「もっとシミュレーションしろ。もっと速く、もっと早く。」先輩はポケットに手を突っ込んで微笑んだが、その瞳には期待の色が宿っていた。「もっと観察し、もっと思考しろ。脳内にイメージを保持する習慣をつけるんだ。ボールを受ける前、コントロールする前に、いくつかの選択肢を考え、その中からベストなものを選び出すんだ。」
……
日本の3トップの布陣は前線での圧力を確実なものにしていた。明らかに練習を積んだハイプレスであり、3人のMFは阿吽の呼吸で左右にスライドして香港の後方からのパスコースを封鎖する。これこそが、ハイボールを多発させるための罠だった。
蕭智堯のこの欠点は、前の数試合ではそれほど顕著ではなかった。彼の技術と冷静さは同年代の選手より明らかに優れていたため、相手のプレッシャー強度が低い状況では、この弱点が露呈することはあまりなかったのだ。
「陽太、右!」岡部彰は大声で指示を出した。もちろんこれもプレッシャーの一種だ。「真ん中の6番は僕が消す!」
「チッ……」倉野尾一志が猛スピードで迫ってくるのを見て、麥家行はボール処理をどうするか考えている余裕などなかった。すでに3点差をつけられた敗北感も選手たちの精神を乱しており、今はただ目をつぶって前線へロングボールを蹴り出すしかなかった。
『そうか、俺は今、これまであまりやってこなかったポジションに挑戦している最中なんだ。自分勝手にトップ下に向いていると思い込んでいただけだ。このポジションにおいて、俺は本当の初心者に過ぎない。』
『もっとシミュレーションしろ。もっと速く、もっと早く。』
先輩の声と顔が突然脳裏に浮かんだ。
ボールの軌道が、蕭智堯の脳内で辛うじて一本の長い点線となって描かれた。バウンド後の行方も含めて。このパスは少し浅く、彼と司徒俊緯の中間エリアに落ちるだろう。
ファーストタッチを奪いにいくのは少し無理がありそうだ。
無理にコントロールしようとすれば、バウンドしたボールは頭上を越えてしまい、後ろにぴったりついている相手に簡単に奪われてしまう。だから最も理想的な位置は……
『一度バウンドして浮き上がった瞬間を狙ってパスを出す。』
蕭智堯がボールの落下点へ向かって急に走り出すのを見て、背後に密着していた右サイドバックの蒲地祐樹は、そのボールの勢いではファーストタッチに間に合わないと即座に見抜いた。蕭智堯がミスをする確率はかなり高い。
「祐樹! 当たれ!」後ろのセンターバック、上見仁が叫んだ。
ボールが地面に弾んで浮き上がった。だが蕭智堯は足を伸ばしてコントロールしようとはせず、それと同時に突然膝を曲げた――ジャンプの予備動作だ。
那須宏行は弾かれたように立ち上がった。蕭智堯が遠くを一瞥した些細な動作を見逃さなかったからだ。
彼は何が起ころうとしているのか悟った。
蕭智堯は力強く跳び上がり、体を左に傾けながら右足を高く上げた。
ボールは彼のヒールによって強く弾き出され、羽ばたく小鳥のように余仁海と、その横にいたディフェンダーの頭上を越えていった。




