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誰も俺の番じゃない  作者: 鈴田在可
サラカヤ前編

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27 据え膳を断らない男

R15注意、ロリ注意

 シドは佇むサラカヤを寝台に呼び込んだ。


 シドの部屋の寝台は広々としている。気絶したレベッカは邪魔なので、足で蹴って隅の方に追いやると、それを見たサラカヤが怒り出した。


「何てことすると! お嫁さんなぁ大切にしぇないかん!」


「嫁……?」


 嫁なのか? と、シドの中で疑問が湧いた。


 レベッカと関係したのは愛ゆえではなくて欲望処理のためだ。別に人間で言うところの嫁にするつもりで手を出したわけではない。どちらかと言えば火遊びに近い。


 まあ、関係すれば()になる獣人の基本から考えれば、「そうだ」とも言えるが、シドの中ではどこかすっきりとしなかった。


「終わったんならソレば取ってやらないけん!」


「観賞用だ。あのまま置いておけ。お前に使うよりはよほど有用だろう」


 あれは成熟した者に使ってこそ効果を発揮するのであって、胸だけは男にも見える極貧乳のサラカヤに用いても、あまり意味はなさそうだ。


 サラカヤは真っ赤になっていた。


 先程までシドに物言いをしていた勢いはどこへ行ったのか、サラカヤは静かになり、頬を上気させながら恥じらうように目を閉じていた。


 シドに致される人間女は全員最初は嫌がるのに、サラカヤにはそれがない。恥じらいの奥に僅かな喜びの匂いがあることにシドは気付いた。サラカヤは心の底からシドにすべてを委ねようとしていた。


(こいつ、さては俺が好きだな)


 サラカヤに「相手になる!」と言われた時は、酷くしてやろうと思っていたが、最近はレベッカに叫ばれてばかりいて、無理矢理様式(スタイル)も食傷気味ではあった。


 たまには、愛し愛される恋人のような営みも良いだろう。


 フッと笑みを浮かべたシドは、サラカヤの身体を抱きしめた。それまでも鼓動の速さはあったが、抱きしめるとより早鐘のようにサラカヤの心臓が打ち付けていて、思った通りこちらへの好意が丸わかりだった。


「サラカヤ」


 完全陥落させるべく、色気を多分に含んだ声で至近距離から名前を囁くと、名前を覚えられているとは思っていなかったのか、サラカヤはハッと驚いたように目を開けてシドを見た。


「そのまま目を開けていろ」


 シドはサラカヤにキスをした。サラカヤはまさしく恋する乙女のようにぼーっとシドを見つめるばかりだった。


 愛されていると錯覚させるように口付けをずっと続けながら、シドはサラカヤの身体をゆっくりと寝台に倒した。


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