第1話 2人のレディース総長
始まりは、とある1年の春…高校2年になった主人公の白上遥斗は、新学年での高校生活を楽しもうとしていたのだが…
両隣の席には、レディース界で1位を争う2人の総長が…!
しかし、白上遥斗を待っていたのは恐怖ではなく、2人の総長による甘々な日々。
長い月日を共に過ごすことで、甘い関係へと発展していく。
俺の名前は白上遥斗。
普通の高校に通う、一般の学生だ。
季節は春。
俺は今年から高校2年生となり、跳びっきりの青春を堪能するのだが…
この時の俺は知らなかった…まさか、こんな学生生活になるとは…
新1学期の始業式が終わって、教室で待機しているのだが…
俺の両隣の席にいる2人の女、すごく…俺の事を睨めつけてくるんだ…
しかもこの2人、見たことがある…この辺じゃ有名な、2つの女ヤンキー集団…レディースの総長達じゃねぇか…!
外見は、世の中の男が求めるような超絶美女!
だけど…ヤンキー集団のトップなだけあって、放たれている殺気が尋常じゃねぇ…!
まず、俺の左隣の席から睨めつけてくるのは…
ヤンキー集団[白夜会]の総長、白鷺歌葉。
透き通る綺麗で長い銀の髪を、三つ編みで1本にまとめ、右肩から胸元にかけて垂れ流している。
目付きもキリッとしいて、ルビーのような赤い瞳。
そしてなによりも制服の上からでも分からる!ちょうど手にフィットしそうなほどの豊満な胸!
これぞまさしく…完全完璧な美女!
そして、俺の右隣の席から睨めつけてくるのは…
ヤンキー集団[陽光会]の総長、金守唯菜。
輝くような金の髪で、後ろで1本結びのポニーテール。
さらに、目付きも同じくキリッとしていて、瞳の色はエメラルドグリーン。
こちらも同様に、目のやり場に困るほどの豊満な胸!
これぞまさしく…完全完璧美女!
そう、学校でもトップを争うマドンナだが、レディースの総長と言うこともあり、生徒からは恐れられている。
「…。」
「…。」
めっちゃ睨んでくる…俺、今日で人生終わりかな…
いったい俺が何をしたと言うのだ!?
なぜ俺はこんなに睨まれてるんだ!?
誰でも良い!助けてくれぇー!
俺は、心の中で助けを呼んでみるが、当然誰も気がつきやしない。
サッ…
…!!急に2人の総長が立ち上がった!?
そして俺の方に来る…!?いったい俺は…どうなっちまうんだぁ!?
「ねえあんた。名前は?」
「…ひぃ!?な、名前…ですか?白上遥斗…ですけども…」
「ふーん…」
「え…えっとぉ~…どういったご用件なのでしょうか…?」
すると2人は、柔らかそうなその豊満な胸を、腕を組みながらそっと持ち上げる…
「放課後、屋上に来て。良いね?」
「…へ?屋上…ですか…?」
「そう。屋上だ。来なかったら…どうなるか分かるよな…?」
「は、はい…!勿論でごさいます…!」
俺がそう答えると、2人は席に戻って睨んでこなくなったのだが…
「あいつ、レディースの総長2人に、屋上来いって言われてたよな?何したんだ?」
「あれはもう終わったね。1人ならともかく、2人に目を付けられたらねぇ」
周りは、俺が2人のレディース総長に何かしたと思い込んでいる…
俺は何もしてないんだ!本当なんだよぉ!
そうして放課後になり、俺は恐る恐る屋上の扉を開ける。
そこには、2人のレディース総長。
歌葉さんと唯菜さんの姿があった…
「来たね…」
そして2人は俺を向く…
俺は何されるんだ…?早く帰りてぇよぉ…
すると2人は、突然俺をめがけて走り出す…!
「遥斗…❤️」
「会いたかったぜ!遥斗~❤️」
「…へ?」
なんと2人は、俺の両腕を柔らかで豊満な胸で挟んで、抱きついてきたんだ…!
え?えぇ!?とゆこと!?何が起きてるんだぁ!?
「え…え~と、いったい何が起きてるのでしょう?」
俺は混乱しながら、2人に問いかけてみる。
「何って…見ればわかるでしょ?抱きついてるの」
「そうだぞ?抱きついてる以外何があるんだよ?」
いやいや違う!なぜ抱きついてるんだ!嬉しいけどさっ!
「どうして抱きついてるんでしょうか…?状況が理解出来ないのですが…?」
困惑する俺の顔を見た2人は、そっと俺の腕から1歩離れる。
「どうやら、覚えてないみたい」
「はぁ…だろうと思ったけど、やっぱりか…」
2人は深くため息をつく。
「遥斗。本当に思い出せない?私達の事…」
「ほら、河川敷の川で溺れてた私達だ!」
「河川敷の川で…溺れていた…?」
すると、俺の脳内にある記憶が蘇る。
河川敷…溺れた…2人の女の子…はっ!思い出したぞ…!
「もしかして…あの死にかけだった2人の女の子!?」
俺の答えを聞いて、そっと微笑む2人を見て、正解なんだなっと確信をした。
「そう。やっと思い出してくれた」
「全く…思い出すのが遅いんだよ…」
そう、俺が中学3年の頃、近くにある河川敷を散歩で通った時に…川の中に2人の人影があったんだ。
とっさに反応した俺は、服を着た状態で川に飛び込み、小学生の頃に習っていた水泳の力を発揮し、2人の女の子を助け出した。
だが、息をしていなかったため、心肺蘇生法を使って、心臓マッサージをしていると、無事に目を覚ましたんだ。
「そっから、名前だけ聞かれたから、答えてすぐ帰ったんだっけな」
「うん。それから私達は、必死に遥斗を探した」
「命を助けてもらったからな。ちゃんと恩返ししたかったんだ」
頭が混乱していて、今気がついたが、歌葉さんは明るくて落ち着いた声と喋り方なんだな…
唯菜さんは、元気な女の子の声で…活発的な喋り方だな…
ともかく、なぜ2人が俺を睨んでいたのかが分かってよかった。
正直、殺されるかと思ったけど…勘違いだったみたいだ。
「それより遥斗。そろそろ人も少ないから…一緒に帰ろ❤️」
「おい!抜け駆けはズルいぞ!遥斗は私と帰るんだ!」
そして、またもや腕に抱きついてくる2人。
本当に、ヤンキー集団のトップなのかと思うくらい可愛いんだけど…!
腕から感じる胸の感触…ほのかに香る香水の匂い…
これがいわゆる…両手に花ってやつか!
この日を境に、俺は2人の美女との甘~い時間を過ごすことになる…
この度は「2人のレディース総長から恋の標的にされた」を観覧して頂き、誠にありがとうございます!
作者のユツキと申します。
まだ書き始めてから間もない者ですが、少しでも多くの人に楽しんで貰えたらなと思っております!
どんどん物語を書いて行こうと思っていますので、よろしければ、応援してくださると幸いです!
感想等のコメントも頂ければ、モチベーションが上がりますので、コメント等もお待ちしております!