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6/6

そこにある恐怖

第六話(最終話)



6人目の被害者がでた


警察から連絡があった


宮越圭子

ほんとうに圭子だった


警察が向かった時には

すでに殺されていた


時間的には電話のあと


私はわかっていたのに

何もする事が出来なかった


涙が止まらなかった

悔しくて悔しくて泣き叫んでいた


今までも猟奇的だったが

今までで一番ひどい惨状だったと


顔中に

『1』の数字で切り刻まれてたそうだ


なぜ、犯人はそこまでするの


竹下と名乗る男の正体は



警察の発表があった

容疑者は

桜井拓篤(さくらいたくま)

25歳

全国指名手配された



小学校•中学校•高校と

同じ学校に通っていた元同級生たちを皆

絞殺したあと、体に残虐な行いをした。


殺人及び死体損壊遺棄


1人目の犠牲者は

小学校6年生の時の同じクラス


2人目の犠牲者は

小学校5年生の時に同じ学校


3人目の犠牲者やは

小学校4年生の時の同じクラス


4人目の犠牲者者は

中学校3年生の時の同じクラス


5人目の犠牲者は

中学校2年生の時の同じクラス


6人目の犠牲者は

高校1年生の時に同じ学校


警察は詳細な説明をしていた

猟奇的な部分は伏せていた


ただ、キズの箇所の意味だけは

警察も解けていなかった



カウントダウンと勘違いして

みんなは事件は終わったと思っていた

あとは早く捕まって欲しいと…

連続猟奇的殺人事件の幕引きを願った



私も警察も

もう事件は起きないだろうと

油断していた……





桜井拓篤が家に押し入ってきた

口を塞がれ

手と脚もテープで巻かれた



「よく聞けよ、坂巻愛子」


9年前の高校1年の時、俺の告白を

よくも横で笑ったな


(私は横に首を振った)


嘘をつくな、お前は笑ったんだ


宮越圭子は

俺の顔を馬鹿にして笑ってたんだよ


だから、あいつの顔をぐちゃぐちゃに

してやった


だから、お前は笑えないように

口を切り刻んでやる


最後だから教えてやる



6年の運動会の練習の時

帽子を忘れ額に赤組と書かれたんだ

だから額に切り刻んでやった


5年の運動会の

フォークダンスで

汚いものを触るように手を握らず

左の手首をつまむように持たれたから

あいつは左手首に切り刻んだ


4年生の時は休憩時間に

遊びで指を広げ机に置いて

えんぴつで早く間を刺していくのが

流行っていた、あいつは

俺の手で遊び、挙句の果てには

失敗して俺の手のひらに刺しやがった

だから、同じように手のひらに

切り刻んでやった


中学3年生の時は飲めない牛乳を

無理やり飲まさせられ

みんなの前で嘔吐したんだ

あいつも腹から出すよう

切り刻んだ


中学2年の時は授業中に

黒板に答えを書きに行くときに

左脚を出され転がされた怪我をした

二度と脚を出せないように

脚に切り刻んだんだ!



高校1年の時は

駅のホームで告白したら

顔がタイプじゃないと笑われたんだ

誰からも好かれない顔になるよう

顔を切り刻んでやった


お前も横で笑ってたんだ


思い出したか!


お前達はみんなクズだ!

俺をゴミのように扱い

汚いものを見るような目で見てた


お前ら全員

生きていく資格なんてないんだぁ!


(そんなの逆恨みじゃないの)


だから死ぬんだ


ワイヤーみたいな物で私の首を絞めた

意識が…遠ざかる……


ドアの開く音と共に大きな音がして

犯人がこちらに倒れてきた


『クズ野郎、悔い改めろ!』


私はそのまま意識を失い

気がつけば目の前に救急隊員と刑事さん


私は生きていた…


「どうしたんですか?」


「犯人は?」


「そこに倒れていました」


「頭をバッドで殴られ倒れていました」


「匿名で通報があり、すぐ来ましたから」


「大事に至らず良かったですね」


「誰かがこなけりゃ危なかったです」


「犯人も逮捕できましたし」


「誰?助けてくれたのはだれなの?」


「それが、わからないんです

 名前を告げてません」



連続殺人事件は無事解決し

世間も同年代の女性たちもひと安心



そんな時…非通知の着信


『良かったですね』


ストーカーだった


「あなたでしょ」


「助けてくれたのは」


『まぁ』

『守りますって言いましたから』


『なんでも知っている』とも


「家に入られたのは気になるけど」


『何もしてないですよ』  


『それと言っておきますけど』

『郵便受けとかも僕じゃないですよ

  無言電話も』


「まぁいいわ、すぐ引っ越すから」


「それからちゃんと出て来なさい」

「どこに行っても

  守ってくれるんでしょ」



「竹下浩司くん」


『知っていたんですか?』


「途中からね」


「被害届けは取り下げたから」


『いや、ダメですよ

 他にストーカーがいますよ』


『よく言うわねあなたも

 ストーカーでしょ」



「ちゃんと私の前に現れて」


「本当のストーカーから守ってよ」


「それともう非通知はやめなさいよ」


怖いから••




これで完結となります。短い間でしたが

最後までお付き合いいただきありがとうございました。


短編ではなく連載にいたしました

ちょっとした時間にお気軽にお楽しみ頂けましたでしょうか?


★もし気に入っていただけたり、次回作が気になる!

と思って頂けましたら

ブクマや下の⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎⭐︎で評価していただけるととても励みになります……!

感想もお待ちしております

次回作は近々転生、聖女様の活躍の

お話を予定しております

どうぞ、よろしくお願い致します

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