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第二話「湧き上がる『欲』、満たされる『欲』」

アカウントがあった。なんか書き始めてたものがあった。書いてみよう。すぐ飽きるだろうけど。

 俺は今、幸せに包まれている。

 具体的に言えば『おっぱい』だ。


『おっぱい』


 だ。

 大事なことだからもう一回言おう。


『おっぱい』


 である。

 某AAばりに『おっぱいおっぱい』だ。

 何度だって言おう、『おっぱい』だ!!

 ……ふむ、つい熱くなってしまった。だって『おっぱい』だったんだもん。

 人間と言うものは『おっぱい』が大好きである。『記憶』による『知識』を駆使する生き物である人間は『記憶』への依存性が高い、故に、人間は『おっぱい』が大好きである。

 その中でも男と言う生き物は特に『おっぱい』が大好きである。

 まぁ、理由は簡単だ。人間はすべからく『おっぱい』が大好きであるが、女は自らが『おっぱい』を備えていて、自らが『おっぱい』を与える側になるため、男より『おっぱい』を有り難がらない、故に、人間はすべからく『おっぱい』が大好きなはずなのに、男だけが特別に『おっぱい』を大好きな様に見えるのだ。

 

『おっぱい』


 とはなんなのか?

 それは母性であり、産まれて初めての拠り所であり、生物としての本能である『食欲』を満たしてくれるものである。

 人間は『おっぱい』に安らぐ生き物なのだ。

 産まれて初めての世界で自らを優しく包み込むものが『おっぱい』であろう。未熟な視覚器官では回りの風景や親の顔などの細かいものは認識できない、初めて視覚情報の中で明確に認識するもの、それが『おっぱい』であろう。拙い思考力の中で明確に存在する『睡眠欲』と『食欲』のうち『食欲』を満たしてくれるもの、それが『おっぱい』であろう。

 人間は、産まれ落ちてすぐに『おっぱい』に触れ、『おっぱい』に依存し、『おっぱい』に感謝する。そして、その事をいつまでも忘れずに『おっぱい』を愛し続ける。

 まぁ、何故その愛が成長して『性欲』と言う本能に目覚めるにつれ、安らぎと愛の象徴である『おっぱい』に性的価値を見出だすようになるのかは謎ではあるが。

 さて、とても重要で大事なことなので長々と語ってしまったが、結論から言おう。

 俺は今、湧き上がる『食欲』を満たされ、とても心地のよい幸せに包まれている。

 それも『おっぱい』によって、だ。

 



 どうやら俺は今、『乳児』らしい。



 な、何をいってるのかわからないかもしれないが、、、とか、某ジョから始まってジョで終わるシリーズのネタを挟むべきほど意味がわからない状況であろう。

 状況を整理しよう。まぁ、朧気だが。

 俺はクズの末路として橋の下のだんぼーなハウスで餓死寸前だった。

 気付けば暖かく、『どこ』だかわからない場所にいた。

 俺の予測では餓死していたのだと思う。

 魂やら死後の世界やらを信じていなかった俺としては、非常に不服極まりないのだが、どうやら魂とやらは存在していたようである。

 心地のよい暖かな世界から、寒く恐怖を覚える世界にと『産まれた』時、俺は恐怖から、本能は歓喜から、叫んだ。

 それは紛れもなく赤子の泣き声であった。

 そう、俺は『産まれた』。

 どうやらもなにも、俺は見事に餓死し、そして魂となり、『転生』して、赤子に産まれたらしい。

 俺は神道で仏教徒じゃないし、残念ながら手塚治虫先生の「ブッタ」やらは読んでないから六道やらなんやらには詳しくない。

 確かクズの魂は魂のステージが下がって畜生道とかそんな感じで『輪廻』するのでは無かっただろうか?

 ふむ、にわか知識で考えても答えがでない話ではある。

 俺が自分を赤子と認識したのは、本能と知識だ。

 本能に関しては、俺のではなく、体の。

 言い知れぬ『産まれた』事への歓喜と不安。

 そして慈しむように包んでくれた温もり。

 五感のうちはっきりとしてるものは何一つない。

 視覚は明るければ白いし、暗ければ黒い程度の判断しかできない。

 聴覚は音は聞こえるものの、どこか遠く、くぐもっている。

 嗅覚も大した違いはわからない、ただ、全てが新鮮な為ちょっとした違いに敏感だろうか。

 味覚は、そもそも何かを食べなければ確認のしようもない。

 唯一触覚だけは、少し感じ取れる、ぼんやりと何かが触れている感覚、一番敏感に感じ取れるのは温もりだろう。

 これらの状況は生前娘が産まれた時に勉強した(させられた)赤子の知識と当てはまる。

 そして何より本能だ。

 湧き上がる『食欲』と『睡眠欲』。

 これには抗えなかった。

 現在の状況を分析している思考をぶったぎって主張してくる。

 眠ければ問答無用で寝る。俺が頭を働かせようと、考え事の途中だろうと『睡眠欲』が頭をもたげれば否応なしに眠りへと誘われた。

 『食欲』に至っては更に酷い、本能さんが本気過ぎて早々に抗うことを諦めて本能に任せて泣き喚いた。

 これぞまさに赤子だろう。

 それらの要素を、本能の主張の合間を縫って現在の状況を考査し、自分を赤子と認識するのに随分と時間が掛かった。

 そして、今俺は、『乳児』として、幸せに包まれている。

 本能の赴くままに泣きわめき、母に母乳を与えられ、『食欲』を満たされている。

 とても心地良く、幸せである。

 そう、最後にもう一度だけ言おう。


『おっぱい』


 である。

とても重要で大事なことなので28回くらい言っといた。

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