プロローグ『駄目人間の末路』
初投稿
投稿端末がAndroidなんですが操作性が悪、、、
基本散文を見切りで投稿。
後から修正すること多々。
徒然なるままに、日、暮らし。
とか言うと格好いいだろうか?
俺は、だらだらと、生きていた。
無気力に、ただ無気力に、それはもう無気力に……。
まぁ、俺も人間で、欲が無いわけではない、目標が無いわけではない。
ただ、目標、欲を満たすための結果を得るために必要な努力を考えると「そこまでするのもなぁ……だいいち、努力が必ず報われるわけでもないし」などと、女々しくも言い訳がましいことを考え、何をするでもなくただだらだらと生きている。
生きている、とは言ったものの、その現状は最低の部類に入る。
さて……まぁ、そんな俺の現状なんだが、なんのかんのとそろそろ三十歳になる。
若いわけでもないが、年寄りってわけでもない、おっさんの自覚が出てきはじめたかなぁ?って歳だ。
馬鹿なりに工業高校を卒業して(工業高校=馬鹿ってのは全国共通なんだろうか?俺の住んでる県には一校だけ県立のやたら頭のいい工業高校があったが)、運良くわりと給料の良い全国規模の会社に就職して、結婚もして、と、まぁ、わりとそれなりの人生のスタートを切ってた筈だったんだが、何故俺はこんなにもど底辺にいるんだろうか?
まず、俺はギャンブル依存だ、そして遊び人だ、一度遊びに出掛ければ財布が空になるまで家に帰らない……、うん、まぁ、俺がど底辺にいる理由はこれがほぼ八割をしめるんだが、うん、細かい話は省くか。
全てを省みない遊び歩き、金の管理の出来なさ、だいたいこれを理由に仕事を辞めて『無職』になって、かみさんと『離婚』して、実家の母に『勘当』された。
別れたかみさんとの間には娘も一人設けたんだが、まぁ、俺も少し期待はしてたんだよ?娘が出来れば自分も頑張ってまともになるんじゃないか?とか、まったく変わらなかったがな!!
まぁ、そんなこんなでね?離婚した後に家を追い出されて、路上生活者になって、生ポになって、また路上生活者になってと、詳しく説明すると長くなる上にそれはもう情けない日々を過ごして来たわけなんだが、今、そんな状況な俺は悩んでいる。
現在の俺は路上生活者だ、まぁ、路上って言っても小さな橋の下に雨風しのげて人目に付かないスペースがあったんで、そこに段の付いた原材料が木材的な、簡単に言うと段ボールなハウスに住んでいる。
布団は早い段階で粗大ゴミに出ていた物を手に入れて使っている。
はっきり言って、雨風しのげて、ふとんがぬくぬくで、徒歩五分以内に水道と公衆トイレがある公園があり、現状、かなり住み心地は良いし、不便もない。
まぁ、そんな現状に満足しちゃってる時点でかなりもう手遅れなところまで来てる自覚はある。
そんな俺は、今一つの問題に直面している。
『金』
だ。
まぁ、当たり前の話ではある。
何故この世の中は金がないと何も出来ないのだろうか?俺が今行る町は田舎だが秘境ってほど山奥じゃない、立派な人の生活圏だ。
野生動物がそこらにいて、狩りをして食べるなんて事は出来ない。
いないもん、食べられる野生動物。
まぁ、そもそもサバイバルは見様見真似程度の知識しかない。
獲物はなんとか狩れるかもしれんが、処理に自信がない。
鳩でも捕まえるかね、マジで。
まぁ、要するに腹が減っている。
金が無いから食い物が買えない。
と、言うよりよく今まで保っていたものだ。
まぁ、それなりに軽犯罪に手を染めたりなんかもして、もたせてはいたのだが、そこは割愛しよう。
で、だ、俺は今悩んでいる。
住所不定で小汚いおっさんが腹を空かせた状態で金を稼ぐ。
うん、ハードだ、ベリーハードだ、ナイトメアと言っても良いかもしれない、ヘルモードだ。
そんな状況で金を手っ取り早く手に入れる方法。
簡単だ……。
『奪えばいい』
置き引きやひったくりってのは案外難しい。
今時田舎でもそこかしこに監視カメラがあるし、目撃証言があれば、普段は馬鹿にされてる警察の方々が実は優秀な事を痛感することになる。
強盗も同じだ。
捕まらない為には監視カメラの無いところで、目撃者のいない状況で行わなければいけないし、そもそも被害者が目撃者になる。
つまり、強盗をするなら上記の条件で唯一目撃者になる被害者を『殺害』して行うのが一番捕まりにくく、簡単だ。
そして、俺が唯一人より得意だ、これならば滅多な事じゃ人には負けないと胸を張れる特技は『人の殺し方』だ。
『人の殺し方』
……なんで現代日本なんて環境で『人の殺し方』なんて身につけてるかって?そこまで特別な事はしてない。
『人の殺し方』なんて物騒な事を言ったが、俺が身に付けているのは少し武術が好きな奴なら誰でも名前くらい知っている『合気術』って奴だ。
俺はこれをガキの頃から続けて二十年以上になる。
はじめは、知り合いの道場に遊びに行って「なんか面白そう」なんて理由で始めたんだが、継続は力なりってね。
特別な才能なんてもんは俺には無かったが、スポーツではなく『武術』として技の鍛練を続けた結果、『合気術』をベースとして、古武術に近い認識で技を身に付け、気付いたら誰がどう見たって殺傷用の殺人術使いになっていた。
まぁ、それだけじゃ、ちと説明が足りないな。
俺はオタクだった。オタクだったんだけどね、オタクになるより前から道場に通っていたんだ。
ある程度技を身に付けて、技を理解した頃、俺のオタク症状、更に厨二病症状が良い感じ(それはもう痛い感じ)の状態になっていた。
厄介なオタク武人の誕生だ。
その上道場の師範がかなりキレてる人物で、練習に『真剣』を持ち出す様な人だった。
『真剣』
『真剣』ですよ?「真剣にやれ!」って感じの『真剣』じゃない。
「刃の付いた人を斬れる日本刀」ってな感じの『真剣』だ。
「マンガじゃあるまいし、現代日本で練習に真剣なんて使うわけ無いじゃん」って思うだろ?
使うんだなこれが、現実は小説より奇なりってな言葉があるが、現実ってのは本当に滅茶苦茶だ。
もちろん未熟な子供の練習には使わないけどね。
ある程度の門下生達の練習では、『真剣』を使った型や組み手の練習なんかもした。
俺を含めた門下生達は、疑問も抱かずその練習をしてたんだから、今思うと本当に師範から門下生から頭がおかしかったんじゃないかと思う。
まぁ、オタクで厨二病な頭のおかしい門下生だった俺は、頭のおかしい師範の下『真剣』で鍛練に励み、オタクの情報収集癖と厨二病の情熱をもって様々な武術知識を集めルーツを探りながら、武術の本質である『死なないために殺す術』を身に付けたわけだ。
まぁ、現代日本において何の役にも立たない技術だって事に気付いたのは、社会の荒波に揉まれて『自分には何が出来るのか』を見つめ直した時だったが。
さて、話が盛大にそれたな。
まぁ、実践して殺した事は無いが知識として『人の殺し方』を知っている。
鍛練の成果は体に覚え込ませているため、かなり簡単に『殺して奪う』を実行出来てしまう俺は悩んでいた。
『人を殺す』のに最大の障害になるのは相手の強さでも警察でもない『忌避感』だ。
現代日本に生きているものとして「人殺し、駄目、絶対」の精神は俺にもある。
そもそも生物ってのは、自衛と自らの種の繁栄と言う目的以外には、本能的に同族を『殺す』事を忌避するものらしい。
人間ってのは、それ以外でも同族をを殺す珍しい生き物だ。
生き物の本能すらねじ伏せる人間の『感情』って奴は本当に恐ろしいと思う。
どれくらい恐ろしいかって「手っ取り早くお金を手に入れるために」程度の感情で『同族を殺す』事を考えちゃうんだから恐ろしい。
まぁ、考えてるのは今現在の俺なんだが。
俺は今悩んでいる。最低最悪の悩みだ。
「このまま餓えて死ぬか、殺すか?」
「人の命を奪ってまで生きて意味なんかあるのか?」
「と、言うか、そんな方法悩むくらいなら他の方法考えろよ」
「いや、他の方法考えても難易度高すぎるし、運も良くないとだし世の中そんな甘くないし」
「だからって、殺して奪うってどうよ?」
「なんて言うか、ぶっちゃけ今まで使いどころの無かった身に付けた術を行使したい、とかも思ってる、てへぺろ☆」
「ついでに言えば、どうせ殺すんなら殺して奪って、捕まるまでに個人で徒手空拳で殺人を犯した件数でギネスとか目指したいとか言ってみたり。キラッ☆」
「おいおい、いくらなんでもそれは厨二病とか言うレベルじゃないぞ、キ○ガイだぞ」
「いや、自覚はあるんだけどね、まぁ、論点ずれてきてるよ、戻そう戻そう」
「議題を戻すぞ、もうね、他の案は散々却下したし、二択にしようね?」
「殺すか?」
「死ぬか?」
「殺すってのは生きるって事だよな?生きたいのか?」
「そりゃ生きたいさ、別れた嫁とも復縁したいし、娘の側で成長を見守りたいし、親孝行もしたいなぁ」
「殺人を犯した時点で無理じゃね?」
「今更過ぎる」
「ですよねー、生きるために殺人犯した時点で生きる目的アウトだな」
「なら、二択じゃなくて一択じゃねえか」
「そう、なるよなぁ」
「殺してまで生きる。明確な目的は無い」
「つまり、死、か」
よし、脳内会議は終了だな、何回同じ事考えたか分からないけど。
分かってるんだ、殺すとか死ぬとか言い出すくらいなら、死んだ気になって、しゃにむに頑張って、どうにもならなくてもどうにかするしか無いってのは、だが、俺にその選択肢は無い!
このヘルモード(100%自業自得)な状況から目標に到達する事は可能か?ほぼ不可能だ。
ほぼであって絶対では無い、努力をすべきなのは分かる。
そうするべきなのは分かる、が、勝率が低すぎる。
やる気が起きない、努力が報われる可能性が極端に低く、そのための努力が途方もないものに、挑む気力なんて俺には無い。
昔はここまで無気力ではなかった筈なんだがなぁ。
まぁ、興味があること以外にはとことん面倒くさがりだったけど。
そんなこんなで、もうだいぶ前に努力をするって選択肢は無くなっている。
こんな状況まで追い込まれれば、その選択肢も出るかとも思ったが、この状態になっても俺の頭の中には、その選択肢は出てこない。
そして、死ぬか、殺すかの二択だ。
俺の頭は殺す選択肢を最後まで選ばなかった。
努力って選択肢が真っ先に却下されてる時点で、俺がとんでもない駄目人間なのは確定なんだが…。
ここで、殺すって選択肢を選ばなかったのには、なんか自分でも安心した。
術を行使したいって欲求から、ここまで堕ちれば『忌避感』も無くなって思う存分『人を殺す術』を行使できるんじゃないか?って期待もあった。
が、最後まで『忌避感』のが勝ってくれた。
これは喜ぶべきことだろう。
術を行使出来ないのは、少し残念だけどね。
さて、うだうだしててもしょうがない。
ここ三日ほど水しか飲んでないし、動くのも億劫になってきてる。
腹が減ったと言っても、もう麻痺して感覚は無いし、後は寝てれば餓死出来るだろう。
いや、本当に死ねるか?
流石に飢え死には無理がないか?
こう、刃物でスパッとやった方が良くないか?
いやいや、でもなぁ。
あ、武人らしく切腹するか?
作法は知ってるし、歴史上介錯無しで切腹をしきった人間ってもの、凄い少ないらしいし。
最後にチャレンジするか?
いや、でもなぁ。
……まぁ、とりあえず寝よう、うん、起きてから考えよう。
明日から頑張……、いや、頑張るの面倒だな。
プロットも設定の書き出しもせずに書き出すのって無理があるよね。
あと、後書きと前書きって、言い訳をするためのスペースだと思うんだ!!キリッ