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第6.5話 1565年の全国勢力図

 ゲーム内では1565年春を迎えました。ここまではわたしたちが動かしている武田家についてのみ触れてきましたが、ゲーム開始からちょうど5年が経過したこともありますし、この辺りで全国の状況を見てみようと思います。

 

 まずは東北。ここは南部家の勢いが圧倒的です。蛎崎・安東・戸沢を吸収して勢力を拡大しています。

「ほぼ北の端に位置するので、背後を突かれる心配が無いのが羨ましいですね」

「しかもそこまで強い勢力が周囲に無いからのう。だが伊達や最上、蘆名といった強豪が控える位置まで南下できるかはわからんぞ」


 続いて関東。こちらでは、ゲーム開始後まったく戦が起こっていません。平和なものです。

「北条家が最初から強いから、動くかと思ったんですけどねえ」

「上杉を叩いてほしいのだがな。そう都合良くはいかぬか」


 わたしたち武田が位置している甲信越を改めて見てみましょう。端的に言うと、武田と上杉の睨み合いです。

「ゲーム開始時から上杉が全く動かないのが不気味ですね……。上杉謙信うえすぎけんしんさんらしいような気もしますが」

「その気になれば、5年で領地を倍にできるだけの力はあるだろうにな。今は信繁に守りに徹してもらっておるが、いずれは雌雄を決せねばなるまい」

 ちなみにゲームでは開始年の問題もあり謙信さんは上杉政虎うえすぎまさとらという名前で表示されていますが、謙信のほうが通りがいいこともあり、このお話の中では一貫して「謙信」としたいと思います。


 東海はこれまで書いてきたとおりですが、流れをまとめてみます。

 桶狭間の戦いにより今川義元が死亡。それにより徳川家康が独立。わたしたち武田軍が、その岡崎城まで侵攻。その後で織田信長の隙を突き清洲城・犬山城まで手中に収めました。

 氏真さんが後を継いだ今川家はといえば、武田と北条という同盟を結んだ勢力に囲まれているため、動けない状況です。

「わざわざ同盟を切って武田や北条と敵対してまで勢力を伸ばそうとは思わないでしょうねえ」

「……いずれはこちらから今川との縁を切って攻める必要もあるやもしれんな」

「えっ」

 信玄公の目が怖いです。


 次は近畿地方。大乱戦と言っていいでしょう。

 まず織田・武田との同盟で東と南から攻められる心配が無くなった斎藤家が全力で近江へ進出、浅井家を滅ぼしました。浅井家臣団を吸収し、さらに西に向かう勢いです。

 織田家は伊勢の北畠を攻め滅ぼしました。が、その留守をわたしたちに狙われて清洲などを失ったので、プラスマイナスゼロとも言えるでしょう。

 そして予想外だったのが、赤松家の台頭です。三村・浦上・山名を滅ぼし、三好とも一進一退の攻防を繰り広げ、いまや中国・四国・近畿にまたがっています。

 ゲーム開始時に18もの城を持っていた三好家は、赤松のほか足利や本願寺といった周囲の諸勢力と小競り合いを繰り返し、結局は勢力拡大も衰退もしていないという状況でしょうか。

「このカオスな状況にわたしたちは割って入って行かないといけないんですね……ワクワクしますね!」

「わかってきたではないか、宵子」

 信玄公はなんだか嬉しそうでした。 

 

 中国・四国・九州地方はまとめていきましょう。

 前述の通り赤松家の勢いが止まらず、中国地方では尼子家と毛利家がともにじわじわと衰退しています。

 四国は完全に三好と赤松の争いです。長宗我部や河野を放置して2大勢力が小競り合いを行っているといったところでしょうか。

 九州は大友・島津・龍造寺の九州三国志……になるかと思いきや、大友家の一人勝ち状態です。龍造寺を滅ぼしさらに南下、九州の北3分の2を支配下に置いています。島津がどこまで粘れるか……と言ったところでしょうか。

「まだ先の話ですが、近畿を獲った後はこの辺りが主戦場になるでしょうね。赤松家と大友家が大きな壁となる予感がします」

「わしにとっては馴染みの無い地域じゃのう。果たしてそれまでげーむの中のわしが生きていられるかどうか」

「うーん、ちょっと厳しいかもしれませんね……。史実より信玄公が長生きしてくれれば、もしかしたら九州進出までは行けるかもですが」

 その頃には信玄公の後継者が武田を率いているかもしれません。ゲームの流れがすでに史実と異なる以上、後継者もどうなることか……。今後のキーポイントになりそうです。


「全国の現状をご覧になって、いかがですか信玄公」

「まだ天下への道は遠いな。やはり京、そして堺をどうにかして早目に押さえたいところじゃ」

「その辺りを完全に掌握すれば、実質的に天下取ったも同然かもですねー」

「畿内を制する者は天下を制す、と言ったところか」

「リバウンドを制する者は試合を制す、みたいですね」

「何を言っておるのかわからん」

 バッサリですわ! 後でスラムダンクを全巻読んでもらいましょうかね……。  


 というわけで、いったん全国の状況を整理してみました。次回から攻略を再開します。


 今宵はここまでにしようと思います。

次回「高坂、誘い受け」ご期待ください。

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