八月だし
掲載日:2026/08/11
登場人物
渚:私
母:渚の母
弟:渚の弟
夫が息子二人を連れて東京へ遊びに行っていた。
三人が帰ってくる前日の夜、久しぶりに一人で羽を伸ばそうと実家へ行っていた。
話題がお墓参りのことになった。
「お父さんに電話して、いつにするか聞いといて」
母に言われる。
「何時にするかもね」
「分かった」
あとで父に電話しようと思いながら、ふと時計を見る。
八時二十分を過ぎていた。
「じゃあ、そろそろ帰るわ。八月だし」
母と弟が、こちらを見る。
「…………」
「…………」
「あ、八時だし」
言い直した途端、二人が笑い出した。
「八月って」
「八月であることは間違ってない」
「間違ってないけど」
また笑われた。
私はそのまま帰る準備を始めた。
このお話は実話です。
「八月であることは間違ってない」も、本当に言いました。
母と弟にはしっかり笑われました。




