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過去と未来に僕がいる
僕の名前は須々木 大我
弟の有我と同時に、交通事故で亡くなったんだ。
亡くなったのは16歳の時、弟(有我)は13歳だった。
天国では、18年間二人とも開発を楽しんでいた。
有我は過去に戻る装置を開発中。大我は未来に行く装置を開発中だった。
それには50年以上かかるはずだったんだが・・・
「ん?朝だ・・・」
大我はなぜか朝を迎えた。天国では「寝る」という言葉は存在しない。
いつも昼で天候は自分の頭の上で決められる。なのに今、大我が朝を迎えたのだ。
「なぜだ・・・」
不思議そうに大我は起き上がって・・・
「大我~有我~起きなさいよ~!遅刻するわよ~!!」
母の声が家中に響く。
大我はめんどくさそうに答えた「はいはいっ」
有我も同じだった。「へいへいっ」
でも大我は
「ん?なぜ俺が?なぜ有我が?」
有我は階段を下りて朝食を食べ始めた。
大我も階段を下り、独り言のように言った。
「有我、もしかして・・・」
大我は想像が付いていた。有我が50年かかるはずの過去に行く装置を完成させたのか?
いや、それはない。
それ以外に何かあったのか?有我が発明中だったものが・・・