召喚
「起きてくださいご主人様」
体を揺らされて目が覚める。
誰かに起こされるなんて実家を出て以来だ…
「えっ?は?何、誰?」
体を起こすと薄暗い洞窟の中にいた。
地面は土、ソファで眠りについたはずなんだが。
「何これ夢?」
「夢じゃありません」
声のする方を見ると綺麗な女の子が立っていた。
年は…高校生くらいか?
服装がアニメの魔法使いみたいでちょっと痛々しい。
「私があなたを召喚しました」
夢だな。
「夢の中で夢って気づけたら何でもできるって聞いたことがある」
俺は女の子の胸を鷲掴みした、柔らかい。
顔を赤ながら俺の右手に手を添える
「気持ちは嬉しいけれどもう少し待ってくださいね」
「は、はい…」
夢じゃなかった。
「ここはあなたがいた世界とは別の世界です、闇の女神カタリナ様から天啓を授かった私があなたを召喚しました」
「闇の神カタリナ?」
「私がこの世界を憎んだ時にカタリナ様から力を授かりましたので」
「何で俺なんだ?」
「わかりません、召喚の儀式で異なる世界のどこかにいる私のご主人様って、言ったら貴方が来ました」
なんだその馬鹿げた儀式は。
「まぁいいや…俺に何をしろって?」
「私と契約してご主人様になってもらってこの世界を征服して欲しいと思っています」
「世界征服?」
「それがカタリナ様との約束なので」
「俺には何のメリットがあるんだ?」
「人間を殺すも生かすもあなたの自由、結果的に世界を闇で包めることができるなら貴方の手下は貴方の好きにして構いません」
俺は心臓が高鳴ったのを感じた。
生かすも殺すも自由、生殺与奪の権利を俺が手にすることができる?
今で生きている意味すら見つけられなかったんだ、こんなチャンス二度とこないだろ。
「やるよ」
「では契約を…」
右手を出すと彼女はその手を自分のお腹の下に当てた。
「カタリナ様、お願い致します…」
俺の右手が光ると同時に彼女は足から崩れる。
「これ…しゅごい…」
エロ漫画じゃねーか。
彼女の背中から黒い羽が生え、頭の上に輪っかが出てくる、堕天使みたいだ。
「完全に堕ちちゃった…契約は完了です」
「どうなったんだ?」
「これから私はご主人様の奴隷です、何なりとお申し付けください」
「世界征服の方法とか聞きたいんだけど…その前に君のこと抱いても良い?」
「ご主人様がそれをお望みであれば」
この世界は俺にとって
「お手」
「はい❤️」
最高になりそうだ
「ベッドある?」
こうして俺の世界征服が始まった。