捕縛
「気配探知でわかるのはローパーとスライムが多いようですね…」
イリスは魔法を使ってダンジョンに出現する魔物の種類を特定していた。
「インプやオークがいるなら1人だと厳しいですがローパーとスライムなら問題なさそうですね」
仕掛けられたトラップを解除しながら先に進む。
触手を伸ばしてくるローパーは遠距離から氷の魔法で、スライムには攻撃を誘って短剣でコアを潰して処理していく。
「冒険者は戦い方が洗礼されているなぁ」
農民やリーファはがむしゃらに戦っているような見えていただけに、イリスの戦闘慣れがよくわかる。
イリスはサクサク先に進み、俺のいる部屋の手前まで足を進めた。
扉を開けた先にはアイリスとリーファ、複数のローパーとスライムが待ち構えていた。
「お姉さんがダンジョンマスターですか?」
「そうよ」
「リーファちゃんは何をしているんですか?」
「ご主人様の言うことを聞いているの、イリスちゃんと戦わなきゃいけないの…ごめんね」
「…催眠か服従か…ドミネート?どちらにしてもリーファちゃんは助けてあげないといけませんね」
イリスは魔法を唱えた火球をアイリスに飛ばす。
スライムが火球に体当たりして守り、リーファはイリスとの距離を詰めて殴りかかるが…
「遅いよ」
ひらっとかわして服の下から杖を取り出しリーファの頭を殴りつけた。
そのままリーファは地面に叩きつけられる。
「手加減はしたけど暫くは寝ててね」
アイリスはその間に魔法の詠唱を進めていた。
「…漆黒を照らす光よ集え!ルナシェイド!」
「速いけど」
黒い影が飛び回りイリスに向かっていくが、ヒラリヒラリと全てをかわされる。
「それだけだね、軌道が安直」
「でも体制は崩したわ」
スライムが飛び広がり、四方から一斉に飛びかかりイリスに覆い被さろうとする。
「…ルナシェイド」
「!?」
イリスが使ったルナシェイドによりスライム達はバラバラになる。
無詠唱で、しかもルナシェイドは闇魔法のはずだ。
闇魔法は誰でも使える魔法ではないはずだが
「少し危なかった、思ったよりいい呪文だね」
控えていたローパーが触手を伸ばすが短剣で全て切り落とされる。
「これまでかな?」
魔法で火球を作りローパー達は全て焼き尽くされる。
「ハーフエルフ…強いわね、でも!」
天井からゴブリンがイリスのそばに降りてきて奇襲を仕掛ける。
「いたんだ…ゴブリン」
イリスは近づいてきたゴブリンから距離を取る。
直後、距離をとったイリスは後ろから起き上がったリーファに後頭部を両手で殴りつける。
イリスはその場で地面に叩きつけられる。
「っく…」
「私もタフになりましたねー、さっきまで気絶しかけてましたけど」
バラバラになったスライム達が集まってきてヒュージースライムになり、イリスにのしかかる。
スライムに包まれたイリスは水中にいるような感じになり呼吸ができなっているようだ。
イリスはスライムの中で酸欠により気絶する。
「なんとか生け取りにできました」
「ご主人様褒めてくれるかなぁ」
激しい戦いで戦略は大幅に削られてしまったがイリスを生け捕りにすることができた。




