卵と会社帰りの社会人
定期更新にしたほうが良いという噂を聞きました。
どれくらいのタイミングに更新したほうがいいのか皆様の意見をお聞かせください。
読者様的にはどれくらいのタイミングに更新されると小説を読みたくなるのかを聞きたいです。
「あぁ…疲れた。ノルマようやく終わった…」
俺がノルマを終えたのは、16:00頃…そこから追加で三時間働いて今日の業務は終わりだ。
そして明日は祝日…更には有給の申請も済ませておいたから、これで二連休だ‼
…ちなみにだが今日のノルマは比較的優しめな方だった。
「さっさと帰って卵の状態を確認しないとな。万が一の事があったら嫌だし。」
俺はそこから電車、バスを乗り継ぎ徒歩で自宅に帰宅した。
本当ならすぐにでもお風呂に入りたいところだが、それよりも先に卵の事を確認したくなった。
「さてさて…一体どうなっていることやら…」
そこで俺は固まった。朝の段階で卵が黒ずみ始めていたというのに、今では淡い青色になっているからだ。一体どうしてこんなに色が変わるのだろうか?
「なんかすごいなぁ…どうしてこんな色変わってるんだろ。あっ写真撮っておこ。後でアイツラに投げかけておくか。」
俺は写真を取った後、風呂に入った。明日からの二連休…一体何をしてすごそうか。
そういえば、大学生以来ダンジョンに潜っていないことを思い出した。
この国ではダンジョンに入場する場合、探索者資格というものが必要になる。
これは18歳以上の成人であり、かつ高校を卒業しているものに限るという条件の基で施行されている物で、探索者資格を持たずにダンジョンに入場することは犯罪となっている。
ダンジョンにはモンスターが存在し、人間とは敵対している。
ダンジョンから外に出てきて襲ってくるということはないらしい。でも確証はない。
「よし決めたぞ。明日はダンジョンに行こう。会社員になってからというもの運動する機会がめっぽう減ってるし…なのに体重は増えるわで最悪だからな。」
ふと俺は疑問に思った。モンスターの卵は本来ダンジョンの中に置かれていたものだ。モンスターの卵がダンジョンから回収された時、日本中で大きく報道された。
ではダンジョンの外に出たこのモンスターの卵は一体どうなるのだろうか?
ダンジョンの中でなければ孵化しないという場合もあるかもしれない。ここは一つ試してみるべきなのかもしれない。
大学生の時の俺は、すごい強いというわけでもないのに何故か配信をするという謎の行為をしていた。まぁ当時は小遣い稼ぎの一環と考えていたが、よくよく考えると強くないやつができることなんてほとんどない。
あの業界は強い人だけが生き残るのだ。
「もう4年以上だもんなぁ…あっでも一ついい方法があるじゃん。」
俺は限定配信という機能があったのを思い出した。パスワードを設定すれば、パスワードを知っている人だけが見ることのできるようになるという機能だ。
そしてここでは収益は発生しない。まぁここではほとんど誤差があってないようなものだが。
「よし。明日配信するか。あいつらなら気になる話題には食いついてくれるだろ。それよりも久しぶりに酒でも飲むか‼いや〜うちの企業は業務内容はブラックだし、労働時間もめちゃくちゃ長いけど有給申請だけは通してくれるんだよなぁ〜そこだけはありがたい‼」
何故有給を通してくれるのかは分からない。まぁ業務内容はそこそこ知識を必要とするし、労働時間も長い。一人にでもやめられたくないという上の奴らの意思を少し感じる。
酒は俺の大好物で、一緒に飲み明かす仲間がいるわけではないのに酒棚を持っているくらいだ。特に俺が好きなのは比較的あっさりしている物だ。日本酒なんかは特に好きだ。
しかし明日はダンジョンに行く予定…酔うことは出来ない。沢山飲んだりはしないけど少し位なら良いよね?いつもは会社で上司のせいでストレスたまるわで最悪だし…
俺は酒を飲みながら考えていた。この卵が孵化した後、俺はどうするべきなのかを。
もし卵から何かが生まれたとしてその子の事を俺はちゃんと守ってあげなければならない。
ペットのような存在…とはまた違うかもしれない。モンスターという性質上、ペットとは違って様々な制約が課される可能性がある。
今後どうなっていくのかは分からないが、しっかりと俺が矢面に立って行かなければいけないだろう。おそらくモンスターを飼うというのは相当珍しいことで、テイマーという職業が出てきた事でその注目度も高いはずだ。
注目度が高い事…それすなわち色々な憶測や情報が錯綜するということだ。
もし悪い話が出回り続ければ、俺という立場の無い人間にとっては厳しいものになるだろう。
そして生まれてくるであろうこの子が苦労しないよう、俺は親代わりとなってこの子のことを育ててあげなければいけない。
それがこの卵を拾った者の責務だ。と俺は考えることにした。
「そのためにも俺自身が強くならないと話にならないからなぁ…俺が頑張らないと。」
俺は仕事の疲労から、ベッドに入るとすぐに眠ってしまった。そして翌朝…更に俺は驚かされることになった。