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始めての配信終了!

「さて…此処から先はダンジョンの外になるからな。配信は切らせてもらうぞ。とりあえず今後の配信とかはまたスレで話するわ。匿名掲示板なのに、配信で顔をさらすというのは正直どうかとも思ってはいたが、結果的にはいい感じの雰囲気で終われたから良かったわ。」


コメント欄

・それは本当にそう思う。掲示板にいるやつなんて、たいてい碌でもないやつなんだから、ここにいるやつらは少なくとも暴言厨でもなければ頭の悪いやつでもないってことやな。

・↑何勘違いしてやがる…俺の偏差値は41だ。頭の悪いやつに当てはまるぜ!

・王様の頭が悪い…w

・まぁまぁいい感じで終われたし、次回も期待してるわ!


「んじゃ終わります!それじゃあ!」


俺はそこで配信を切って、ダンジョンの出口に向かった。

入るときと同じように検問のようなものが設置されていた。まぁ帰るときには挨拶するくらいしかないから特段心配してないんだけどな。


「お仕事お疲れ様で〜す」

「ん?ありがとう。そっちこそどうなんだ?収穫はあったか?」

「えぇ。そこそこの物は手に入りました。それに、もしかしたら主力武器になってくれるかもしれない物が手に入りましたし、すごい良かったです。」

「そりゃよかった!でもちゃんと鑑定しろよ?そういえば、お前さんさっきあのおっさんを外に運び出してくれた人か。あの人すごい感謝してたぞ。」

「そうだったんですね!それなら良かった!それじゃあお先に失礼します!」


俺は人と話すのは比較的好きだ。こんな風に初対面の人でもそれなりに話すことができる。これは俺の特技の1つだと思っている。


「さてさて…相楽のところに行くか。あいつに頼めば、鑑定もやってくれるだろ。」


そうして監視所の中に入り、彼のことを呼んだ。彼は気だるそうにしながらも、俺の方にやってきて俺のことを手招きしてきた。


「ん?どうしたんだ?」

「いや〜お前に報酬が入ってんだよ。警察におっさんを届けてきただろ?あれで警察からの迷惑をかけたお詫びってことで、5万だ。良かったな。」

「おぉそれはありがたいな。」

「はっ本当に運の良いやつだな。それよりも…その背中に背負ってるやつは何だ?杖か?」


俺はソファーに座りながら、ルゼルのことをなでていたのですぐに反応することができなかった。


「お〜い!質問に答えろ!」

「ちょっと待ってろよ…俺も久しぶりにダンジョンの中に入って疲れてるんだ。ゆっくりしてもいいだろ?」

「はぁしょうがないな…もしこれ以上時間をかけるようだったら、高校の時にお前が好きだったユキちゃんに今のお前の姿を写真にとって送るぞ!」

「やめろや!過去の傷を抉るの!というかたしかに好きだったけど、相手は名前しか知らないわ!」

「まぁ名前だけを見ればお前、めちゃくちゃかっこいいやつみたいだもんな。は〜やと君!」


ものすごく殴りたい。だがここで殴れば鑑定してくれないかもしれない。ここはひとまず落ち着こう。


「ふぅ…俺は自分の名前が正直好きじゃないんだよ。だから辞めてくれ。」

「わかったよ。それで?ここに来た理由は?といってもだいたい分かるが…」

「わかってるならたのむよ。この杖の鑑定をよろしく!」

「ったく…まぁいいよ。ちゃんと鑑定してやるよ。ここにある物品用のやつは鑑定に時間がそこそこかかるから、休憩スペースでごろごろしとけ。俺は仕事するから。」


そういって彼は俺の背中にある杖を持っていってしまった。

あいつの言う通り、俺も一旦休憩するべきだろう。ルゼルもお疲れのようで、まぶたが眠たげだ。


「ルゼル眠いか?今日は疲れたもんな〜俺もつかれたよ。でも俺は仕事に備えてまた色々としなきゃ…俺のこと慰めてくれよ〜」


ルゼルに俺の言葉が伝わっているのかはわからないけど、ルゼルは俺の胸に頭をのせてグリグリと動いていた。なんともまぁ…かわいいやつだ。


「あ〜もうルゼルは本当にかわいいな!ルゼルが人間だったら、絶対俺好きになってるわ。あっもちろん今も好きだよ?」


一瞬「むっ」とした表情を見せたような気がしたが、その後の言葉を聞いて安心したのか再び頭をグリグリと動かしていた。


「う〜ん…ルゼルって人間の言葉を理解してるのかな?もし、人間の言葉を理解してるんだったら、すごい興味深いな。なんで人間の言葉を理解できているのか、それとも元々理解しているのか…どうなんだろうなぁ」


そうしてルゼルと戯れながら、ゆっくりとして過ごしていた。そうして数十分が経ち、俺の杖の鑑定が終わったことを相楽が教えてくれた。


「おっ鑑定が終わったのか!それじゃあどんな効果だったのか教えてくれ。」

「ちょっと衝撃的な効果でな…お前危なかったな。」


そうして俺に渡してきた紙にはとんでもないことが書かれていた。

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