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「ペッ!」と吐き出される武器

「ん〜予想はしてたんだけど、やっぱり暗めだな。正直気乗りはしないなぁ…」


ところどころジメジメとしているような気がして、やる気をそがれる。


「でもルゼルは特にきつくもなさそうなんだよなぁ…俺だけ影響を受けてる?そんな要素あったかっけ?」


ダンジョンの中はいろいろな環境になっており、この森林地帯もその1つだ。森林地帯であれば探索の難易度を飛躍的に跳ね上げる。それと人間にとって「きつい」と感じるくらいの暑さを生み出すこともわかっている。


でも森林地帯にはそれくらいの要素しかなく、他の要素が複合されているとも思えない。


もしかして…俺の勘違いだった!?


「う〜んどことなく変な気がするんだよな。っとルゼルが呼んでるな。」


・お前…疲れてるのか?w

・悲しいやつやなぁ…


「いや別に疲れてるってわけじゃないんだが…まぁいい。」


ルゼルは俺が来るのが遅かったのか、しびれを切らして服の裾を口で噛んでしまった。そして俺の事を引っ張り始めた。


「ちょっ待て!落ち着けぇ!俺の服が切れるゥゥ!そこそこの値段するのぉぉぉぉ!」


俺の服の値段…すなわち約1万円!服に拘る人からすれば安いと感じる人も多くはない金額だろう。だが、俺のような限界社会人にとっては一万円【も】服に使っていると感じるのだ。


「1万円!1万円するの!ストップ!」


・一万かよwwww

・たった一万で…そんなに気にするなぁ!


「気にするんだよぉ!まぁいいか…別にそんなに大切にしてたわけでもないし。」


ルゼルが引っ張っていった先にあった物は、台座のようなものだった。ルゼルは満足げな表情を浮かべ、台座の方に俺のことを引っ張った。


台座に俺が近づくと、台座は光り輝き1つの杖のような物を「ペッ!」という効果音が出そうなほど適当に放り投げた。


「なぁこういうのってさ、俺にこう…渡してくれるものなんじゃないの?扱い雑じゃない?」


とそんなことを思いつつも、俺は杖を手にとってみた。


杖は全体的に黒色で、なんとも言えない材質だ。金属製かと言われると、重さからして違うと感じるしかといって木製かと言われると、質感的に違うというか…なんといえばよいのかわからない素材で構成されていた。


「う〜ん…どんな素材で構成されているのかがわからない上に、どんな効果を持っているのかわからないからなぁ…これは鑑定してもらうしかないな。」


俺自身が物を鑑定できるような力を持っているということもなければ、無料で鑑定をしてくれるところもないので必然的に金はかかる。


だが鑑定に金がかかるとしても、リスクを差し引けば十分なお釣りが来ると考えられる。というのもダンジョンから持って帰ってきた武器には極稀に呪いの武器というこれまたベターな物がある。


そういった呪いの武器というのは非常に危険で、例えば威力が高い代わりに、常に精神力を吸収される上に装備の変更を禁止してきたり、防御力を底上げしてくれる代わりに、常に悪夢に蝕まれるようになるとかいう碌でもないものばかりである。


「もともとこういうのは鑑定に出すものだからな。というか能力がわからないのに使えるやつの気がしれん。」


・まぁ正直それは俺も思うよ。

・ここで金を渋っちゃあかん。鑑定に金を渋っても碌でもないことになる。知ってるでしょ?あの事件


「いや〜あの事件は衝撃的すぎて笑っちゃいましたよね。なにせ、国内でもすごい強い!って言われてる人たちが揃いも揃って適正じゃない装備を身に着けてたって話ですよね。流石に間抜けすぎません?俺が言えることじゃないですけど。」


・草

・あ〜あの事件ねwあれは「おいおい」ってなった事件代表みたいなやつですし。


とんでもない話だが、それでも適性外の装備を身に着けて今まで戦っていたのにその地位にいるというのもまたとんでもない話である。


ちなみに現在、そのチームはちゃんと適正の装備を身に着けて戦っていることにより、ものすごい成果を叩き出しているとのことだ。


ただ最近は新規加入した人があまりよろしくない人物らしく、元メンバーたちとの間で少々問題があるとかないとか…


「まぁこの話はおしまい!さぁとっととかえるか!今日ゲットしたものだけでも、多分プラスにはなるからな!この杖がどんな効果を持っているのかはしらないけど、これは期待してもいいよな。」


・まぁ期待はできるよねwあんな演出だったから多少不安だけど。

・まさしく「ペッ!」だったからなぁ…w



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