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57話 魔王ソルト戦

というか、俺としては意外だった。


ラスボスの魔王なんて、もっとしっかり準備して、

いざ勝負って感じだと思ってたから・・・


まさか、パーティの皆と夏祭りを楽しんでいるところにやってくるなんて・・


「おい!なんで今なんだよ!」


俺はとりあえず、文句を言い放った。


すると魔王ソルトが切り出した。


「何を言っているんだ、お前に準備させないためだよ。」


「お前が危険なスキルを持っていることは予測の範疇だからな。」


「コバルト、セピア、弟達の力を使って、強力なスキルを手に入れているだろう。」


「だがな、俺のスキル"静まりかえる夜"の前では、いかなるスキルも使用不可能だ。」


「そうなると、純粋なパワーとパワーのぶつかりあいになる。」


「俺はSランクオーバー、そして、グラもSランクオーバーだ。」


「つまり、こっちにはSランクオーバーが二人いる。そっちはどうだ。」


「Sランクオーバーはお前一人だけだろう。」


ぐ・・・確かに俺一人しかいない。


なんて冷静なやつなんだ。

圧倒的に不利な状況になってしまった。


俺は、Sランクオーバーになったことと、万物消滅、万物復元、

そして、相手のライフエナジー量を自由に操作できるようになったことで、

完全に勝利を確信していた。


それが命取りになったってことか。


「終わりだ、死ね、ヒロ。」


さすがにやばい展開だ。

どうする!?


とりあえず、ハッタリかましておこう。


「皆で夏祭りを楽しんでいるところにくるような・・・」


「そんな空気の読めねぇ魔王なんかには負けないんだよ。」


魔王ソルトは余裕の表情で返す。


「ふんっ、どこまで余裕の表情でいられるかな?」


一瞬で魔王が間合いを詰める。

俺の目の前で剣をふりかざしている。


やば・・


ぎりで避ける。


とりあえず、どうするか頭を使おう。


確かに慌てるぜ・・


急襲ってのは効果的だな、自分がされるとこんなに困るもんなんだな。


みんなをどう守る?

まずはそれだ。


その後で、どう倒すかだ。


スキルの無効化を解く方法はないのか?


あれこれ考えている間にも、自分と仲間のピンチは続く。


魔王ソルトと魔人グラはかなり強い。


魔王ソルトと俺が戦っている間に、魔人グラが、残りのパーティメンバー全員を相手にしている。


コバルトさんは、魔王ソルトによって、なにやら拘束を受けているようで、

動けないみたいだ。


ヒヤヒヤする展開だ。

みんななんとか持ちこたえてくれ!


「おっと、よそ見している暇はないぞ!」


魔王ソルトの鋭い閃光が剣から放たれる。

俺は避けるので精いっぱいだ。


シナモンから教えてもらった討伐剣技でしかけるしかない。


「反撃するぞ!」


俺は討伐剣技によって、無駄な動きを無くし、必要最低限のモーションで、

魔王ソルトに攻撃をしかける。


徐々に押し返す。


パワーが同じで、スキルが使えないなら、後は技の差が勝負を決するだろう。


「ふっ、スキルが使えないのは私以外だ。」


なぬっ。


魔王ソルトが、剣技で俺に押されはじめたせいか、スキルを使ってくる。

魔法だ。エネルギー弾のようなものを手から放ちながら、剣技でも攻めて来る。


「くそっ、ずるいぞ!」


「正々堂々と戦うと言った覚えはないぞ!ここで貴様らを倒し、私が世界の管理者となるのだ。」


そのときだった。

魔王ソルトの口元が少し笑ったように見えた。


「危ない!!!!!!!!!!!ヒロ!!」


後ろに気配を感じる。

さっきまで、他のパーティメンバーと戦っていたはずのグラが俺の後ろにいた。


「死ねぇぇえ!ヒロ!」


2対1かよっ


避けるのが間に合わない・・

万事休すか・・

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